第104話

#104
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2022/11/14 14:15
【慶said】
あなた
ねぇねぇ、
あなた
このコーデと…このコーデ、どっちの方がかっこいいかな?
あなた
この服にはこのアクセとこのアクセどっちが合うと思う?
最近はすぐこうやって聞いてくる


ちゃんと真剣に答えるようにはしているのだが…


ファッションに疎い、というかそこまで気にかけていない俺はよく分からない




なんとなくあなたの下の名前が着て似合いそうなものを選ぶけど

やっぱり俺の好みになってしまっているような気もする


あなた
この上着にはこのイヤリングかなぁ…?
姿鏡の前で毎日

いっぱい服を着てはチェックの繰り返し


そして良いコーデが完成したら


あなた
甘えさせてー!
ってこっちにくる



ぴとっと俺の横に張り付いて甘えてくる



仕事で疲れるからなのかこの甘えモードが最近多い

俺は嬉しいからいいけどな
あなた
それはなにやってんの?
企業さんへメール。
あなた
ふぅん。
パソコンを覗きながら俺の髪の毛先をくるくるいじる



この後インスタライブやらないといけないからほどほどにしてくれな。
あなた
わっしゃわしゃにしちゃお。
やめろw
あなた
ファンの人も見たいんじゃない?髪の毛整えてないだらしない慶さんとか。
俺は見せたくないな。
それは恋人とか家族とかしか見れないようにしたい。
だからあなたの下の名前さんもモデルの仕事であんまラフすぎる格好はしないでほしい。
俺だけしか見れないあなたの下の名前さんを…残しておきたい。
言ってる途中で何言ってんだと思って恥ずかしくなったけど

あなたの下の名前さんはくすっと笑って
あなた
当たり前じゃん。
って言ってくれた




ん…。てかさ。
これって俺もう…彼氏ってことでいいのか?
あなた
え?
だって最初同棲を始めた時はさ…俺があなたの下の名前さんを振り向かせるって事で始めたわけで…。
今の会話は…振り向いてくれたってことでいい?




さっきまで普通だったのに


返事を聞くと思ったらなんか急に緊張してきた






















ふふふっと笑ったあなたの下の名前さんが
あなた
いつのまにか…「気になる」から「好き」になってました。
あなた
私…慶さんの彼女になりたいです。



そう言って微笑んだ

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