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第10話

#10
67
2018/06/06 10:59
なにか肝心なことを私は忘れた。

お医者様は

りりぃさんが忘れた記憶は忘れてもいいこと

だったんですよ

だから思い出さないで忘れてください
でも私には忘れちゃいけないことだと

思ってる

彼、雪下ひろ

彼は悲しそうな顔で私に目を向けた
私は察したきっと私は

彼のことを忘れているのだろう

でも彼との間に何があったのかなんて

わからない
どれだけ知ろうとしても

誰にも入れない雪下ひろの

間。

私は雪下ひろの間に入れたのか

いつも冷たい彼は私には優しくしてくれた?
でもさっき

彼には彼女がいた。

私はその彼女を知っている

私が記憶をなくしたのは交通事故に会ったから

だけど私はただ走ってた訳では無い

走りたい気持ちでメイドに言い訳して

家を出たけど誰かに押されて道路に飛びてた

明るいフラッシュが私の目にあたり

眩しさを今でも覚えてる

あの頃を思い出すと恐怖にしか

わかなくて
押された犯人は彼の彼女
藤堂りりぃ
藤堂りりぃ
あっ
私はベットから出て窓に手を添えて

下を見ると彼がいた
藤堂りりぃ
藤堂りりぃ
後ろ姿もかっこいいだなんて
藤堂りりぃ
藤堂りりぃ
彼は私の何を知ってたのかしら...
藤堂大河(父)
りりぃ
藤堂りりぃ
藤堂りりぃ
お父様!?
藤堂 まりぃ
りりぃお父様がくるなんてこと
滅多にないのよ
藤堂りりぃ
藤堂りりぃ
えぇ分かりきっています。
藤堂大河(父)
お前はなんて恥知らずだ!
バシッ
お父様は私の頬を思いっきり叩いた
藤堂 まりぃ
大河さん!りりぃを傷つけるつもりで
いらっしゃるの?
藤堂大河(父)
恥知らずだ!交通事故になんかあって
ニュースになんかなって
映画の監督に迷惑をかけたぞ!
この藤堂大河を汚す気か!
藤堂りりぃ
藤堂りりぃ
ごめんなさい
藤堂大河(父)
お前はもうちょっと恥を知れ!
藤堂大河(父)
帰る見送れ
藤堂 まりぃ
りりぃ。だいじょうぶ?
藤堂りりぃ
藤堂りりぃ
帰って。帰ってよ!
私今日はだるいから一人にさして
藤堂 まりぃ
わかったわお大事にね
トンっ
そんな効果音みたいな

音で両親は去っていった
藤堂りりぃ
藤堂りりぃ
私こんな家に生まれなきゃよかった
雪下 ひろ
雪下 ひろ
りりぃ。
藤堂りりぃ
藤堂りりぃ
えっ?
後ろを振り返ればそこには

彼がいた。
藤堂りりぃ
藤堂りりぃ
そっか...
彼との思い出は真っ白だったのに


私とあなたは恋しあってたんだね

そして同級生で体の関係があったんだね
藤堂りりぃ
藤堂りりぃ
ひろ
雪下 ひろ
雪下 ひろ
!?
藤堂りりぃ
藤堂りりぃ
だいすきだよ
雪下 ひろ
雪下 ひろ
...////
記憶は必ずしも

戻るとは限らないだけどその可能性を

信じなきゃ何にもできないでしょ

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