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第1話

俺の想い出
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2019/07/19 16:37










︎︎
じんたん
好き。


















俺はずっと想っていたことを伝えた。
"一目惚れ"ってやつかな。
俺はずっとこの人に惹かれていた。
数え切れないほどの魅力がある。
そんな彼に"想い"を伝えた。











沈黙の間は、俺の胸の鼓動と時計の音で時が過ぎていった。
流石に耐えられなかったので、君の方を見てみた。
















が、俺の思っていた顔はしていなかった。
テオくん
……え
やっと発した言葉はたったそれだけ。
顔が引きつっていて、まるで顔に"気持ち悪い"って書いてあるような、そんな顔をしていた。
いつもの君なら

「俺も好きだよー!!」
そう、言ってくれるはずなのに、
俺がやけに真剣な表情で言っていたからかな?
この気持ちが"ホンモノ"ってこと、わかっちゃったのかな。








テオくん
いや…え?
だって俺たち…"男同士"だよ?




"男同士"だよ?

その言葉は俺の胸に重くのしかかった。
"男同士"だったら君はだめなの?
そんなに、ダメなこと?
世間がゆるしてくれないから?







︎︎
じんたん
あ…あ…、
咄嗟に出た言葉。
胸が熱い。
目尻がじんわりと熱くなる。
俺は奥歯を必死に噛んで、必死に堪えた。
テオくん
これって…告白…なんだよな?
なら返事は…
わかってる。
わかってるから言わないで。
わかってるから聞きたくない。
これ以上俺の心を抉らないで。
めちゃめちゃにしないで、ねえ。






心で訴えても、届くはずない。
テオくん
ごめんなさい。
ああ、
1番聞きたくなかった言葉。
一瞬で視界が暗闇になった。
さっきまでの胸の鼓動はどこに消えちゃったんだろう。
思うように声が出なくて、俺はただ足元を見つめることしか出来なかった。
俺。あんなに好きだったのに。
誰よりも好きだったのに。
不意に言われた言葉にきゅんってして、
舞い上がってた自分が馬鹿らしく思える。
自分なりにアピールしたのに。
︎︎
じんたん
…うん……
"ありがとう"とは言いたくなかった。
それを言ったらこの"恋"が砕け散ってしまうような気がするから。
…いや、もう終わってしまったけど。ね。
俺、これからどうしよう。
死にたくなるようなこの思い。
心臓がはち切れそうな…
いっその事、このままはち切れて欲しい。














気が付いたら、俺は1人だった。
涙はもう、引っ込んでいた。
右手には、切れやすい光るものを持っていた。










…もう、悔いはないな。
そう思って
俺は
右手に持っているものを
















今はもう大きな鼓動を立てていない臓器に刺した。



















お久しぶりです。りぃりです。

いや…何ヶ月ぶりですかね笑。

ただたんに書くのが面倒くさくなっちゃって書いてませんでした。

ごめんね。許してね。

バドエンですよ。ですよですよ。





ここまで読んでくださりありがとうございました。

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