第6話

白い部屋 ー後半ー
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2021/06/12 03:35
本編の前に!
デイリーランキング(ホラー)にて!192位でした!^^*
ありがとうございます 🥺
それでは!本編START↓↓↓



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そこは、さっきの診察室と同じような無機質な部屋だった
部屋の中央には、大きなコの字型のテーブルがあり、その上には白いコンピューターが置かれている
レイはそっとコンピューターに近づき、キーボードの上部にある電源ボタンを押した
レイチェル
💭電源はつかない…… 壊れているのかな……?
小さく首をかしげたそのとき、ふっと天井のほうから誰かに見つめられているような気配がした
ゆっくり視線を上げると、天井には監視カメラのようなものが吊るされていて、カメラはレイを追いかけるように動いていた
レイチェル
💭嫌な予感がする…… はやく、エレベーターに乗って外に出よう……
レイは扉を開けるためのカードがどこかに落ちていないか探すように、テーブルの周りを歩いた
レイチェル
透明な壁....
入り口の向かい側の壁一面は、すり硝子ガラス出できている
その壁を伝うように歩いていくと、壁の中央には女の子が立っていた
腰まで伸ばされたプラチナブロンド色の髪をした、小柄で華奢な女の子
レイチェル
💭表情がない……
息を呑むとレイと同じように息を呑み、瞬きをすると同じように瞬きをする
レイチェル
....いつもの私
それは紛れもないレイ自身だった
レイチェル
💭この壁の部分だけ、鏡になっているんだ
でもどうして、すぐに自分だとわからなかったのかな....
一時、自分の姿もわからなくなるほどに、いつの間にか記憶が失われていることに、少しこわさのようなものを感じて心がざわつく
すると、もう一人の女の子が鏡の前に躍り出た
レイチェル
レイチェル
💭……鏡に、姿が映っていない
そう思いもう一度、自分の姿を確かめるように、レイはその女の子の隣へ一歩、鏡に近づいてみる
その瞬間、カチッと、テーブルの上の電源が入っていなかったコンピューターが、勝手に立ち上がる音が聞こえた
速足にコンピューターの前へ向かうと、黒い液晶画面には、次から次へと、すごいスピードで不規則な英数字が連なっては消えていく様子が映し出されていた
レイチェル
💭何かのプログラム....?
じっと目を凝らしていると、突如、画面には白い文字が表示される
___情報画面を開いています。

___データを記入します。
そして文字に連動するように、コンピューターは淡々と喋り始めた
___質問にお答え下さい。

___あなたの名前は?
レイチェル
💭名前……?
レイチェル
....レイ、....レイチェル・ガードナー
レイは思い出したように答えた
___年齢は?
レイチェル
....十三
___なぜ、ここにいるのですか?
レイチェル
病院に来ていて....、気がついたらここに....
___なぜ?
レイチェル
....?
___なぜ?

___なぜ?
レイチェル
.... 💭こわい……
答える隙もないほどの無意味な連呼に、例の顔をは引つる
___なぜ?

___なぜ病院に?
レイチェル
💭なぜ……病院に……
何故だかどきどきして、心臓が痛くなる
レイは呼吸を整えるように、小さく息を吐きながら、少しだけコンピューターの前から離れた
レイチェル
💭……殺人、事件……
そのときふっと、断片的な記憶が、脳裏にうっすらと蘇る
だけどその記憶が正しい記憶なのかどうか、わからない
確かめる術もない
そもそも記憶の正しさなんて、疑ったこともなかった
レイチェル
....人が死ぬところ、___殺されるところを見たから
....目の前で....
レイはあの夜、そのおぞましい光景を見た時と同じように、小さく目を見開き、言った
殺された人も、殺した人も、それはきっと知らない人だった
だって顔も思い出せない
ただ、男の人が、女の人に馬乗りになって包丁を突き刺していただけの姿だけが、はっきりと思い出せる
レイチェル
だから、カウセリングに連れてこられた....
___今後どうしたいですか?
レイチェル
....ここから出たい。お父さんとお母さんに会いたい
___記入終了。

___プレイスタート用のカードキーを配布します。
その文章を最後に、コンピューター画面はぷつりと音を立てて真っ暗になった
レイチェル
💭…?
再び電源ボタンを押してみる
けれどももう動く気配はない
コンピューターの側面からはカードが出てきていた
レイチェル
💭きっと、あの扉を開けるためのカード…
レイはコンピューターからカードを引き抜くと、逃げるように女の子の手を繋ぎ、部屋を後にして扉の方へ向かった

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