公園についた時のこと。
揺れるブランコに乗って、何となくボーッとしてた。
廉「昨日は、ほんまごめんなっ」
『へ?…あぁ、全然っ。紫耀が言い過ぎただけだよっ』
違う 。
全部全部 、
廉が悪いよ。
東京まで来て 、会いに来てくれたと思ったら
恋を経験してみたいとか言って、
私じゃない別の子と付き合った 。
私から離れていった。
でも廉だから …
好きな人だから …
許してしまう自分が 、嫌い
廉「俺さぁ…感情がわからへんねん」
『え?』
廉「花蓮ちゃんのこと、好きやないのに付き合ったけど、なんか離しちゃいけんような気して」
なんで、そうやって私を苦しめていくんだろう。
廉が鈍感なのはわかってる。
今言った言葉も、廉は理解してないから、言ったんだろう
離しちゃいけんようなって…
好きって感情が、芽生えてるってことでしょ?
なんなの、それ…
完全に私負けじゃん
廉「あなたもな、離しちゃいかんよ。」
「大切やし、あなたがおらなほんまにぶっ壊れる。だって頼れるやつおらんし」
『へぇ…っ、』
少しか期待した。
でも、やっぱり幼馴染としての感情なんだろう
廉「ハッキリせなあかんのかもしれんけど…俺には、まだわからへんねんっ」
『いいよ無理に…』
廉「え、?」
『別に無理に、絞らなきゃいけないわけやない。このままでも、ええよ』
そんなの嘘。
きっと私か花蓮ちゃん選択しろって言ったら、
花蓮ちゃんが好きだと感じてしまえば廉は、
私なんか選択しない。
いつか私も、眼中に無くなるのかな…。
私が早く、廉への恋の感情を無くしてしまえばいいだけの話。
でも、
廉しかいないんだ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!