廉「そろそろ 、帰ろか 」
『うん 。』
廉「ん 、手繋ご」
え?
え?
繋ぐ ()
『っ 、うん 。』
なんだか 、昔に戻った感覚がした。
廉の手はあたたかくて 、
私の心をすぐに癒す。
『ねぇ 、なんか懐かしいね 。
夜に二人っきりで手繋いだこともあった 。』
廉「俺も思った 、なんか俺達もう高校生してるもんな」
『今度 、タピりに行こか 』
廉「ははっ 、いや突然すぎて… 笑
ほんまに食いしん坊やな 」
『 タピオカは飲み物ですー
食いしん坊やないもんっ …! 』
廉「はいはい 、せやなぁー
てかさ 、、 」
プルルルルル ッ
話の途中に 、鳴った廉の携帯 。
ちらっと除けば 、それは花蓮ちゃんからで
廉「あ 、ごめんな 。 …もしもし 」
廉「ふははっ 、知らねぇよそれは 笑
花蓮ちゃんのお陰やないの?」
…
廉「おう 、じゃあな 。おやすみ」
心が痛め付けられる。
廉は 、隣にいるのに。
いつも必ず 、花蓮ちゃんがいるんだ。
この日から 、
だんだんと
私と廉の関係は崩れていったんだ 。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。