第18話

裏切りなんかじゃない。
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2019/03/26 12:35



廉「なぁほんまにっ、 笑笑」







『笑うなっ、…!』







廉「やって、すんげぇ汚ぇ ~ 」






『知っとるわっ』






廉「片付けめんどいなぁ」







『めんどいなら最初から手伝うとか言うんじゃないの。出て行きなさい』








廉「えぇ笑 嫌や。 しゃぁなし手伝うかぁ」







『ん。あんがと』










廉「…え?なんやこれ」





『は、?』







片付けしてる手を止め、廉の方を向く








『な、に 持ってるん…!?返してっ、』







廉「……」







『ねぇ返してっ、…』









廉が持ってるのは、



私が絶対に見せたくなかった写真。






紫耀くんとの 、ツーショット写真 。








廉「なぁアホなん、…?」






『え…っ、』









廉「何でさぁ、俺がいない間に、仲良くなっとるん?知らない男と」







『ちがっ、…それは違くてっ』







廉「何が違うん?ツーショットやん。
この前の奴やん。やっぱ好きなんや、へぇ。」








『好きじゃない…っ!私は廉が ッ、…』







『廉が…ッ』








廉「俺がなんや。はよぉ言えや!」








『ッ 、…ごめん。』









紫耀くんじゃない。





ずっとずっと考えてたのは、廉のことだけ。








今ここで、廉が好きと言えたなら。






どれだけ良いことか。








そんな勇気がない私には、




告白どころか、廉との関係まで崩してしまう。







廉「俺はあなたが居らん間、女とは話してこおへんかってん!なのにお前は、男と仲良くしてたん?」


「俺を見捨てたん…!?」











廉のそばに居れたのは、私だけだった。

心を開くのは、私だけだった。





きっとこんなに怒ってるのは、




不安になってるからでしょ…?





あなたは俺じゃなくて、誰でもいいんや。
俺はどうでもええんや。


そう思ってるんでしょ…?










ほら。

結局、廉は幼馴染の感情でしかなくて。






恋愛としてなんて見てくれてないでしょ?









だから余計に、辛くなって。







そして廉を困らせて、


廉を裏切るなんて思わせて、






廉はどんどん離れてくんだ。







廉「もぉええ。帰る。」







ほら。






窓からこえて、廉は家に帰る。







私から、離れていった。






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