やっとあなたが帰ってきた。
いつも戻らへんくせに、
今日はいつもより妙にご機嫌で、
なんか帰ってきてん。
ほんま意味わからへん。
なんやねん、また紫耀のせいか。
でもここで、あなたに言わへんかったら損や。
たまたまあなたが横を通るから、
ここしかないって思って…。
咄嗟に手首を掴んだ。
そしたら、目を大きくさせて、か弱い声で話しだす。
最終的には、許してもらえたんやけど…。
あなたとは帰れへん…。なんか後悔してきたわぁ。
だってこの俺が謝ってやったんやから、
そこで反抗するわけないやろあなたが。
もっと自信満々に考えときゃよかった。、
そしたら花蓮ちゃんに無駄に、緊張せんでええやん。
やっぱ喧嘩はよくないな。うん。 ()
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!