はい なんか今帰ってます。
クレープ食べて、散々恥ずかしくなってたからか、もう疲れました。
廉「なぁ…なつきー」
『ん?』
廉「俺、花蓮ちゃんのこと…好きなんかな…」
『し、らんよ…っ』
廉「恋愛感情って、…やっぱわからへんなぁ…」
廉は、花蓮ちゃんのこと、いつの間にか好きになってるんだよ。?
花蓮ちゃんの話ばっかだし、
話聞いてれば、なんかもう好きじゃんか…
やっぱ私にはもう、勝ち目はないのかもしれない。
でもどうしても…
廉が離れていくのが怖くて、
廉の彼女になれないって思いたくなくて、
廉から離れなきゃいけない立場な私は、
何も出来ずにいるんだ。
『れん……、』
廉「花蓮ちゃん……?」
え…?
花蓮ちゃん「あ、廉くん…!と、あなたちゃん!」
廉「なしたん?こんなとこで」
花蓮ちゃん「友達と遊んできた帰りで…廉くんたちは?」
廉「俺、あなたとクレープ食べてきてん。あなたに怒られそうやったから、…」
『アホ!いちいち言わなくてええねん』
ほら…。
花蓮ちゃん、絶対嫉妬してる…
ちょっとだけ、顔が引きつってるのわかっちゃうもん。
彼女がいるのに、それでも幼馴染が大事かって…絶対思っちゃうじゃん
ほんとにばか、うちの廉は。
いや、……ただの幼馴染の廉は 。
『な、なんか…お邪魔しちゃうかな…っ』
『ごめん廉、さき帰ってる』
廉「え?なんでや、俺おばさんのオムライス食べよかな思っててん。」
『いや、今日お母さん帰ってこおへんし。また今度な、言っとくから。』
廉「え、…」
こんな空間、いれるわけないじゃん。
余計辛くなるだけじゃん。
そして何故か私は、
家じゃなくて公園に足が向いていたんだ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。