昼休み。
水飲み場に行くだけだった。
だけどその途中、昨日のノートの子が話しかけてきて。
「話がある。」って。
なんやと思って、空き教室に入れば、
花蓮「昨日、ありがとう!
あの、ね…私、廉くんがすきですっ!!付き合ってください!」
告白された。
もちろん、迷ったけど。
告白されたことが、素直に嬉しくて。
そこまで好きじゃなかったけど、
これじゃあずっと付き合うことも出来ないし、断るのも悪いから、
「いいよ。」って答えたんだ。
そして、すぐに考えた。
あなたに報告したら、
羨ましがるかな。とか。
反応が楽しみで、すぐにかけよって、話したんだ。
「彼女できた!」そう言った途端、
明らかに目が変わった。
そしたら、涙をいっぱいにして。
今にも泣き崩れそうなほどで。
まばたきした瞬間、
涙がボロボロ出てきて。
クラスから出てった。
もう俺、
何がしたいのか、わかんねぇ。
なんか妙にむずむずして、
あいつが放っておけなくて。
それはなんの気持ちなんやって。
こんなに心配になって、
こんな気持ちになるんのは、なぜなんやろって。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。