こんな辛い恋になる事なんて、予想してなかった…。
もっと前から、中学の時にでも、告白しておけばよかった…。
今になって、後悔するんだ。
そして、花蓮ちゃんにとられた。
もう、この世の終わりだよ…
『ふ、ぅ…っ、……グスッ…』
何度拭いても、どんどん溢れてくる涙。
止めることも、できなくて…。
紫耀…
紫耀と、電話したい。
紫耀しか、助けを呼べない…。
迷惑かな、? とか、
いつもは気を使わないはずの紫耀にも躊躇いを感じてしまい、
電話する直前で手が止まる。
でも、…こんな状態で、1人で解決できるわけない…。
電話するしか、ない。
電話をかければ、案外すぐに出てくれた。
『しょ、 「どうしたん」』
『あ、あの…しょぉ っ』
紫耀「ん、また悲しくなったか、?」
『………そお、だけど…っ』
『廉が、花蓮ちゃんのこと…可愛いって言ったの。うちの部屋来て、わざわざ言いに来たのっ』
紫耀「なんやそれっ、…」
『なんかギュゥしてもうた…って、…言ったの。』
『涙がっ、……と、まらなくなって…』
『涙を、我慢できっ、…なく、なって……グスッ…』
紫耀「…今行くっ」
『…へ?』
紫耀「ええから。待っとけ」
家来るの…?
え?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。