前の話
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幼い頃から一緒だった桜と涼。
初めてであったのは、小学校の入学式。
親同士が高校時代の友人ということもあって内気な桜にとってはじめての友達という存在だった。
第一印象は...かっこいい。
桜なんかとは、違って足がすっごく早くて、勉強がバーってできて、顔がかっこいいの♪と桜は母親に話をしていたそうだ。
桜は出会った瞬間から恋をしていた。
その気持ちに気付かず一緒にすごして7年がすぎていた、二人は中学校に入学して半年がたっていた。
中学1年の夏。
涼に初めての彼女が出来た。
女子バレー部のエースの女の子陽真里。
ショートカットでボーイッシュ。
横を通っただけで、いい香りするし、頬が薔薇のように赤く、目がクリクリ、まるでモデルのようだ。
桜は知っていた。
涼が彼女と話す時頬を赤らめて話すことを。
そう。涼が陽真里に恋していることを。
桜は素直には喜べない自分に疑問を抱いていた。
彼の恋愛を一番になって応援していたのは桜だ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。