ザカオside
あの後マサイから聞いたけど、ぺけはロボットらしい
見た目は人みたいなのにすごいなぁ
いつの間にかぺけも敬語が抜けてタメで話してるし、いい友達になれそうだ
すると部屋のドアが勢いよく開いた
すると2人は、ぺけを見て不思議そうな顔をした
すると、ぺけたんから着信音みたいなのが鳴る
ぺけたんは電話を終えたのか不安そうに俺らを見た
2人はそのまま帰ってしまった
もっといろいろ話したかったなぁ
なんて他愛のない話をしながら、俺たちは大学をあとにした
マサイside
研究所に行くと玄関で博士が待ち構えていた
博士はぺけの手を握って不安そうな顔をする
すると博士がよろけて倒れそうになる
ぺけと俺は博士が倒れこまないように支える
そう言って博士は部屋に戻っていった
俺はまだしゅんとしているぺけの頭を撫でる
にしても、博士はぺけに対して過保護過ぎないか?
遠くに行ってしまったりしたのならわかるけど、ここから10分くらいしかかからない大学に行っただけであんな風になるなんて…
そういえば、ぺけはほかのロボットとは違って特別だって前に話してたけどそれと何か関係あるのかな…
ぺけは笑顔でそう言った
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部屋で1人、博士がとある写真を見つめている
ただ一言、そう呟いた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!