第9話

第8話 コイゴコロ
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2020/11/20 09:39
ぺけたんside
博士
博士
じゃあ、行ってくるよ
ぺけたん
ぺけたん
いってらっしゃい!
今日から博士が何日か九州の方に出張することになった
昨日は何度も外に出るなとか色々言われた
やっぱりまだこの前のこと怒ってるのかな…
ぺけたん
ぺけたん
なんか、静かだな…
家にずっと一人でいることなんてなかったから、静寂が続く研究所に違和感しか感じない
すると、また胸の辺りがズキズキし始める
寂しいが始まったみたいだ
ぺけたん
ぺけたん
マサイ、まだかな…
そう思いながら、部屋の掃除を始めた



マサイside
大学の授業が終わって、研究所に向かう
今日から博士が出張でいないから、きっとぺけは退屈してるだろうからゲーム機とかも持ってきた
研究所に入ると、シーンとしていて人のいる気配がなかった
マサイ
マサイ
ぺけ〜?
研究所を探し回ると、ソファの上で寝ていた
そういえばぺけの寝顔久しぶりに見たな
そう思いながら俺はぺけに近寄り、そっと頭を撫でた
ぺけたん
ぺけたん
んっ…
ぺけの少し甘ったるい声を聞いて少しドキッとした
よく見るとパーカーもダボっとしていて胸元が見えていて、なんか色気がすごいというか…
マサイ
マサイ
かわいい
ぺけたん
ぺけたん
…マサイ?
ぺけは目が覚めて、俺のことをじっと見つめてくる
起きたばかりなのか、目がトロンとしている
やばい、なんかすげえ、キスしたい
そう思いながら、ぺけの頬に手を添える
ぺけたん
ぺけたん
どうしたの?
俺の顔になんか付いてる?
ぺけに声をかけられて、やっと我にかえり、手を退ける
マサイ
マサイ
あ、いや
なんで寝てたの?
どこか調子悪いのか?
ぺけたん
ぺけたん
掃除とか終わっちゃって、やることなかったから寝てた
起きて待ってると寂しいから…
マサイ
マサイ
そっか
するとぺけは両手をパッと広げた
マサイ
マサイ
…?
ぺけたん
ぺけたん
ハグ、したい
首をこてんと傾けてそう言った
それがたまらなく可愛くて俺も両手を広げた
博士にあんなこと言われたけど、ぺけが笑顔でいてくれるなら怒られてもいいや
マサイ
マサイ
いいよ、おいで
ぺけは嬉しそうに俺に飛び込んできた
無機物でできているはずのぺけからほんのり温もりを感じる
本当に人みたいで、なんだかドキドキする
ぺけたん
ぺけたん
ふふっ
マサイ
マサイ
んー?どした?
ぺけたん
ぺけたん
嬉しいんだ、マサイといれるの
マサイ
マサイ
俺も嬉しいよ
ぺけといるとなんだかドキドキして、幸せな気持ちになる
ずっとこいつを守ってやりたくなる
もしかして俺…
マサイ
マサイ
好きなのかな…
ぺけたん
ぺけたん
ん?何か言った?
マサイ
マサイ
いや、なんでもないよ!
そうだ、家からゲーム持ってきたんだけど一緒にやらない!?
ぺけたん
ぺけたん
え!やりたい!
この気持ちは好きってことなんだよな?
この気持ちは伝えるべきなのかな
そう思いながら隣でゲームを楽しそうにやるぺけを眺めた
…今は、傍にいられるだけで十分だ
そう自分に言い聞かせて俺はゲーム機を手に持った

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