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2021/08/08

第2話

鬼火


ゆらゆらと光る正体が気になって

いつの間にか知らない所へ来てしまった

私はいつもこうだ

誰か止めてくれないとすぐどこかに行ってしまう

こんな時、獅音しおんだったら

私を探してくれたかな
「なんてね……」
獅音は半年前、死んだ

3ヶ月行方不明で、やっと会えたと思ったら

死んでるなんて誰が想像しただろう

神様は酷いなぁ……

もし、獅音が幽霊か何かになってるのなら
「幽霊でもいいから獅音に会わせて…」
なんて、届くはずもない願いは虚空を舞う
ガタン…ゴトン…ガタン…ゴトン…
「電車……?」
ついさっきまで無かったはずのレールが

足元に出現する

その電車は温厚色の光を纏いながら

ゆっくりと私に近づいていく

キー……と音を立てて停車すると

若い男性が手を差し出してきた
若い男性「こんばんは、お嬢さん」
若い男性「今晩は月が綺麗ですね」
「はい……?」
若い男性「さぁ、乗りなさい」
「えっ、でも私帰らなきゃ……」
若い男性「ほら、乗りなさい」


男性がそう囁いたかと思ったら





刹那、私は電車の中にいた

もう電車は動いている
「なっ、?!」
「あなた何をしたんですか?!」
若い男性「何をしておりません」
若い男性「これが仕事なのです」
若い男性「あそこ・・・に着くまで時間がかかります」
若い男性「少し休んでは如何でしょう?」







男性がそう言うと、身体が重くなった


そのまま私は抗えないまま







意識は、深い闇に落ちていった