あの時から数日、僕はさとみくんの所へ毎日来ていた。
もうすっかり、僕はさとみくんの事を信じきっていた。
今まで無笑病のせいで、ずっと避けられていたが、さとみくんは目が見えてないため、僕の顔は見えないし、僕もさとみくんといて不安になると言う事はそこまで多くはなかった。
まぁ、声だけなんだけどね…
そう言うと、さとみくんはギターを手に取り、勢い良く弾き出した。
〜🎶🎶🎶〜
彼の美しく、かっこいいギターの音に少し見惚れながらも僕は歌い出す。
作者も歌詞打つのにめっちゃ疲れた為、続きはぜひ!本人様の「code-暗号解読」を聞いてください!神曲です!フルで歌うとガチで疲れますw by 作者
ゾッとした。
さとみくんのその一言で全てを思い出した。
ここは病院、僕はきっとここから出られない事は確実だし、さとみくんも目の病気なのであれば完治するまでにはそれ相応の時間が掛かるはず…
僕が勇気を出して言った精一杯のデレだったが、その言葉に返す返事はなんだか悲しい声に聞こえた。
ピーンポーンパーンポーン…
さとみくんが話出そうとした直前、急に僕の名を呼ぶ女性の声に話は遮られた。
声だけでも分かる、大分焦っているようだ。
彼がこんな事を言う理由も分かる…
第1話し合い室と言うのは、最初この病院に入った時に自分の事について、医者と話す所だ。
僕もさとみくんも、そこでは嫌な思いしかしなかったのだ。
不穏な空気が漂う中、僕はさとみくんに、
と、一言を残し、その場を後にした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。