また、怒られて。
あちゃみ視点
看護師
『また、勝手に抜け出したんですね…』
看護師
『いくら元気でも怪我人なんですから…』
看護師
『元気なのは皆さん見てればわかりますから…w新たに怪我しなければ…まぁ、いいです。』
朝7:00に抜け出して中庭で遊んでた、なんて聞いた時は本当にびっくりした。
んで、それの提案者がクミさんってのもびっくりした。
多分この後は…
鳥ちゃんからの説教だろうねw
もちろんちゃんと退院してからだろうけどw
看護師さんからの朝のチェックとお叱りが終わった後、またみんなで団欒していた。
この日々を待ってた。
ようやくがっちゃんが元に戻った。
やっぱリーダーはこうでないと…!
あたしはそっとソーラさんの方を見た。
はじめの方だね。
まだ、クミさん達すら目覚めてなかった時。
ソーラさんは壊れかけた。
結局、猿山が原因ってことは、ソーラさん自身の過去が関係してるから。
そうやって考えちゃって、
『私のせい』って言って抱え込んじゃった。
この前解決したと思ったんだけどね。
昨夜も、やっぱりその考えに戻っちゃって…
よほどがっちゃんの記憶障害にショックを受けてると見た。
まぁ、あたしもショックだったよ?
でもそれ以上にソーラさんがどんどん鬱みたいになってって…自分の気持ちを整理する暇なんてなかった。
心配で気が気でなかったから…。
心のどこかでは、『自分のせいだ』ってずっと思ってるんだ。
だから…今、前を見れてない。
この場にいるのもきっかけは『私』なんだから…って昨日も言ってた。
バチンッ!
病室中に響く音。
ソーラさんは、自分の頬を叩いていた。
そう言うと、
ソーラさんは若干だけど顔が紅くなる。
りんごがこれから色づくみたいな。
その光景を見たからか、
watoさん以外は『あ〜』みたいな顔つきをしていた。
アイクさん…わかってると思うのにその言い方…w
流石、笑顔の下は真っ黒w
この話が長引いていると、
病室に入ってくる4つの影があった。
ガラガラガラ…
この会話にこのテンション。
あたしらが望んでいた日常。
これで、あと行方がわかってない人たちが揃えば完璧なんだけどな…。
まぁ…そこはどうにかするしかないか。
どうやってどうにかするのか、って言うのは聞かないでね、無計画だから←
ーー説明中ーー
日が真上に昇る頃、
夏から起きてきた一連の騒動から今日まで。
謎が解けた所も含めてもう一度話し合った。
思い出したくないこともあるけど…
あの頃も含めて…楽しかったな。
いっぱい冒険して戦ってきたもん。
人の温かさに触れられた時期だった。
本当にいい思い出だな。
なるほど…。
それなら辻褄が合うもんね…。
まだ予想でしかないけど確かめる方法はある。誰もが実行に移そうとした時だった。
♫〜
あたしは病室から一旦出る。
登録されてない番号。
だけどどこかで見たような?
あれ?あたし言わなかったっけ…?
というかバッちゃんが言ってくれたんじゃないの…?
A高校は…
黄田あつひろ、茶野あみ、赤城とも、天乃絵斗、神野翔、桃野空。
この6名は無期限での欠席をする…と。
忌引きとかだと1週間。
理由を言っての長期休みも申請出来るけど1ヶ月まで。(1年間で)
うちらは理由言ってないから2週間しか取れないしw
単位制じゃないけど、
テストとかの点数と出席日数で成績が決まる。
だけど1ヶ月以上休んでしまうと、授業の出席日数が足りなくなってしまう。
出席日数足りないと成績がつかない。
これが何を意味するのか。
答えは簡単、留年だ。
バステンさんは特に、すでに受験が終わって合格も決まっている。
全員が1年間やり直しなんて避けたいんだ。
プツッ…
ガラガラガラ…
♫〜
また誰かのスマホが鳴る。
今度はクロノアさんだった。
そして案の定同じ連絡だった。
そういや、なんで連絡がバステンさんに行かなかったのか。
スマホ壊れてるんだよね。
撃たれてるから。
だから、あたしに連絡がいった。
どうするべきなのか。
ひとまず入院してるメンバーを置いて東京に戻って弁明すべきなのか。
それともこの場に残って調査を続けるのか。
普通に考えたら前者なんだろうけど…
やっぱり仲間のことを考えると残りたいのも山々。
でもきっと…
特殊部隊の人もunbeatable団の4人も、自分たちのことで迷惑かけるなら自分を優先しろ、って言うよな…。
だって…みんな他人のことを優しく思える人たちだから…。
そんなことを思ってると、
荒々しくドアが開けられた。
ガラガラガラ‼︎
ダダダッ‼︎
ドンッ‼︎
がっちゃんは抱きつかれてた。
鬱先生は大泣きしてた。
それほどまで大切な人であることを物語ってた。
鬱先生のこの様子と、我々だが来てくれたことで、さっきまでの重苦しい雰囲気は消し飛ばされていた。
コンコン…
一瞬、看護師さんかと思った…。
私服で来てくれてる。
お見舞い…にしては何か大荷物な様な…
あたし達が気になってること…か。
1番は行方不明になってる人たちのこと。
今どこにいて、何をしているのか。
そこが全くと言っていいほどわからないからね…。
知りたいのはそこ。
あとは…
警察にもう丸投げしてしまった事件のその後のこと。
結局うちらは当事者だからね。
気になって仕方がない。
今、まぁいいか。って言ったなw
to be continued…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。