怖くなった私は部屋に駆け込み 、
ベッドの布団に潜り込んだ 。
どうか来ませんように 。
そう願うけど 、
扉は " ガチャ " っと開き 、
此方へ向かってくる足音が聞こえた 。
「 そんなとこに隠れても無駄やで ッ ! 」
一気に布団を捲られて 、
目が合ってしまった 。
「 こっちに逃げてきてくれてほんま助かったわ 。
これなら 、 すぐに出来るやんな ? 」
もう 、 だめだ 。
「 お仕置き 、 やからな ?
たっぷりやってあげるわ 。 」
そう言いながら舌舐めずりをする貴方は
あなたじゃない 。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!