第306話

フラッシュバック
8,222
2020/12/13 11:57



佐久間side



















フラッシュバック、でいいのかな


なると思ってたけど


いざなるとどうすればいいのか分からない


落ち着いたあと、あなたは疲れたのか寝てしまった


また起きないかもしれない


その不安が俺を包み込む


フラッシュバックを起こしたあとのあなたの目は


笑っていても暗くて光がなかった


なんで、どうして?


この1週間であなたは何か変わったのかな


あなたの事ならなんでも知ってるつもりだけど


ん?つもり?


開いたスマホには起きたあなたへのアンチコメ


“ そのまま死ねばよかったのに ”


ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな!!!!!!!


行き場のない怒りと不安を鎮めるように壁を殴った


、、、痛い


それでも怒りは収まらずもう一度壁を殴ろうとした時


電話が鳴った、照からだ


































『照、どうかした?』


岩本「あなたの様子知りたくて」


『やっぱりフラッシュバック?起こしちゃってた』


『痛い、怖い、助けて、死なないでって』


岩本「やっぱりか、、」


『さっきあなたへのアンチ見ちゃって、
死ねばよかったのに、だって、ふざけてる』


岩本「佐久間、」


『アンチ受けるなら俺だよ、
守れなかった俺に対してだろ普通』


岩本「佐久間、自分のこと責めんな」


『気付きもしなかった、ストーカーの事
あの日も一緒に行ってたら助けられた!!!』


岩本「佐久間!!!」


『あ、ごめん、ひかる、』


岩本「みんな同じ思いだから、
佐久間1人で抱え込もうとすんな」


岩本「ほんとは1週間入院した方がいいのに
あなたが無理言ってあと3日で退院するって
AKBと琴乃ちゃんが言ってた」


岩本「その後3日間自宅療養してから復帰」


『あなたらし、笑』


岩本「お腹の傷も考えて暫くはがっつり体動かせない
フラッシュバックのことも考えて
基本は誰かがそばにいないとだめだって」


『分かった』


岩本「ただ、これから俺らは仕事が
立て込んでるし、琴乃ちゃんも予定がある、あなたが1人になる事が多くなるから
そばにいれる時注意して見てて」


『分かった、ありがと』


深澤「ひかるー、電話貸して」


岩本「ん、どーぞ」


深澤「あ、佐久間?」


『おー、ふっか、どした?』


深澤「あなた寝てる?」


『寝てるけど、』


深澤「あー、そっか、起きてたらなんか欲しいもん
とか聞きたかったんだけど寝てるならいいやー」


『そう?笑』


深澤「うん、また明日〜」


『また明日笑』


『なんか、呑気だな笑』


岩本「それがふっかなりの接し方なんじゃない?」


『そうだな笑』


岩本「それじゃ、ちゃんと寝ろよ、おやすみ」


『分かってるよ、おやすみ』


































なんとなく不安が薄くなった気がする


完全に消えたわけじゃないけどさ


さて、仕事したいあなたの分まで頑張ろっと


どこにも行かないように手を握って眠りについた


明日は少し、 あなたも安定するかな


無理しないで、なんて言っても聞かないんだろうけど


ゆっくりでいいんだからね


俺もみんなもどんなあなたでも大好きだから















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