阿部side



















『あなた先月とか普通に生理きてなかった？』


雪風「それはっ、、」


渡辺「それは？なに」


雪風「ほんとは、きてなかったの、、」


向井「え？あなた嘘ついてたん？」


雪風「こなかったら、みんな不思議に思うし、
信じたく、なかった、気付きたくなかったの、」


目黒「だからって嘘ついていいわけねぇじゃん」


雪風「わかってるよ、！」


雪風「でもっ、明日来るんじゃないかって、
こなかったらどうしようって不安だった、」


雪風「それで思い出したの、
そういえばあの日、危険日だったって」


ラウール「その話を聞いて、まずは琴乃さんに、
相談した方がいいんじゃないかってなって、」


雪風「言ったら、当たり前だけどビンタされて、
めちゃくちゃ怒られて、それで昨日病院行ってきた」


宮舘「で、妊娠してた、と」


雪風「そう、です」


岩本「産むの？」


雪風「産めない、」


ラウール「こんなの、誰も喜ばないじゃん、」


ラウール「それに、17歳で、デビューしたばっかで、
これからが大事だし、パパになる勇気もないし、
あなたちゃんの可能性を、僕のせいで潰したくない」


ラウール「何よりあなたちゃんは僕のじゃないから
佐久間くんのだからっ、だからっ、」


ラウール「この子が産まれても、誰も喜べないっ！」

































“ 喜べない ” に隠された “ 喜びたい ” 


そのラウールの一言が何故か凄く切なかった


わかるよ、ラウール


俺がその立場だったら、同じこと思うはず


もしあなたが佐久間のものじゃなかったら


なにか違ったんだろうか


震えながら泣きそうになってるラウールと


自分を重ね合わせちゃって何も言えなくなった


最近は高校生とかで子供産む事も珍しくないもんな


今佐久間はきっと頭回ってない


翔太は多分すっごいイラついてる


康二はおろおろしてるし、目黒は顔が歪んでる


他の3人は、、うん、怖い


俺らこの後まだ仕事だよね？


大丈夫なのかな


































深澤「なんであなたは産めないの？」


雪風「産んだら、それまですごい迷惑かけるし、
今までどうりアクロバット出来なくなる、
それが、嫌なの、自分の武器を無くしたくない、」


渡辺「そn ラウール「あなたちゃんはっ」」


ラウール「あなたちゃんは！なんも悪くないからっ
悪いのは全部僕だから、責めるなら僕を責めてっ！」


ラウール「出てけって言うなら出てくし、
辞めろって言うならもう辞める、
それぐらいの覚悟は出来てる、」


目黒「それはさすがに言い過ぎだけど、」


向井「誰もそこまで言わんよ」


岩本「まずプロ意識が足りねぇよな」


ラウール「わかってる、」


深澤「これ、責任取れって言われたらどうするの？」


ラウール「っ、、、」


宮舘「甘いよね、なんか」


渡辺「ラウールは佐久間が告る事知ってたわけだし」


ラウール「うん、」


岩本「まぁ1番話し合わなきゃいけないやつが
黙ってるから、とりあえず2人で話せば？」


深澤「そうだな」


目黒「はい、じゃあラウールはこっち」


向井「阿部ちゃん？行くで？」


 『うん』


宮舘「ちゃんと話し合いなよ？」


雪風「うん」


































2人を残してラウールを連れて部屋を出た


みんながが色々話してるけどそんなの耳に入らずに


俺は2人のいる部屋の方をぼんやりと眺めてた


みんなが笑っていられる未来ならばそれでいいよ


だって、それが幸せだもん