「おつかれさま〜、よかったよ」
佐久間「ありがと」
無事収録が終わり、メンバーが荷物をまとめ始める。
渡辺「佐久間、メシ食いに行かね?」
佐久間「行く」
岩本「あ、俺もいい?」
渡辺「もちろん。あ、康二も行く??」
康二「行かん。俺今日用事あんねん」
佐久間「そっか〜」
ラウール「俺は今から学校行きます」
宮舘「俺は帰るかな〜」
メンバーそれぞれがこの後の予定を決め、楽屋を出る。
深澤「じゃあ目黒頑張れよ〜!」
目黒「あざます」
佐久間「雪!じゃあ俺は翔太達と出かけてくるから〜、ご飯は俺が作るから撮影終わったら連絡してね」
「ありがと!楽しんで〜」
ガチャ、と扉が閉まるのを見守ってからくるりと振り返り、1人楽屋に残った目黒に声をかける。
「さて、移動するよ」
目黒「はーい」
目黒を車の後部座席に乗せて、車をロケ先に走らせる。
「40分くらいで着くから。あ、そこにある袋ん中おにぎりだから適当に選んで食べて」
目黒「ありがとうございます」
目黒はゴゾゴソと袋を漁り、おにぎりを2つ取り出して、台本を見ながら食べ始めた。
「酔わないでよ」
目黒「大丈夫っす」
バックミラーでチラッと確認すると、真剣に台本を読み込む姿が写っていた。
「…頑張れ、目黒」
私は彼に聞こえないくらい小さな声で、精一杯のエールを贈った。
地震発生まで残り3時間…
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。