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第1話

ボランティア委員
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2018/07/17 12:46
委員長
では、ボランティア委員に参加してくれる人いますか?
ついにだ。
ついに、夢が叶う。


私の通う白倉高校では、毎年8月31日に地元で行われる夏祭りに各学年2人ずつボランティアをだすことが伝統となっている。

小さい頃から、高校生の人が楽しそうにボランティアをする姿を見て「高校生になったら私もやる!」とずっと夢みていた。


迷うことなく、真っ直ぐに手をあげる。
委員長
須藤さん…っと。一応、クラスで2人までだから…他に誰かやりたい人はいますか?
(私、ボランティア委員になれたんだ!!)

心の中で大きくガッツポーズを決める。


ずっとずっとやりたかったんだ。
絶対に成功させてみせる、と心で強く決心し、気合いを入れる。
(もう1人…誰かやる人いるのかな?)

ただ、夏祭りのボランティアは暑い中での外での作業、運営の手伝いが多いため、夏休みが半分近く削れてしまう。ここ数年は、ボランティア希望者は減り続けているようだ。
榊 夏樹
はーい!俺やります!
「えっ!?」と思わず口に出しそうな所を慌てて抑える。

想定外の人物の立候補に思わず彼の方を見る。クラス、いや、学年では知らない人はほぼいないトップレベルの人気者の榊 夏樹だ。明るくて、話しやすく、男女問わず人気だ。

周りからも、「おっ、夏樹じゃん!」とか「えー、夏樹くんやるの!?」などと驚きの声があがる。
委員長
じゃあ、ボランティア委員は、須藤さんと榊くんで。2人には、今日の昼休憩の時に委員会があるので、参加してください。

自分以外の参加者が榊くんということにはびっくりしたが、そんなこと頭の片隅に追いやるくらい、私の心はボランティア委員に慣れたことへの高ぶる喜びが占めていた。




(絶対に…絶対に、白倉祭りを成功させるんだ!)

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