あの後。
何とか3人が蜂楽を止めてくれたおかげで
なんとか事態は終息した。
静まり返った部屋の中、
寝返りを打った私の体の何処かから
「クシャ」っという音が鳴った。
あなた 「 …………? 」
音の主を探そうと布団の中をゴソゴソと漁る。
すると手に何か紙のようなものが当たった。
私はその紙らしきものをごそっと取りだし、
眠い目をこすって確認した。
あなた 「 "親愛なる萃・あなたへ "? 」
時計を見ると 1:28分。
明日でいいかとも思ったが
なにか重要そうな感じがしたので今読む事に。
暗い中では見えないので、
ここから少し歩いたところにあるベンチに
音を立てないように、ゆっくりと向かった。
ベンチに座り、明るい中で再び手紙を確認する。
少し色褪せた茶色をした封筒に、
綺麗な文字で書かれた 「 親愛なる萃・あなたへ」
私は、丁寧にテープが貼りつけてある封を
ビリビリと破き、その中にある何枚かの紙を
取り出した。
あなた 「 うわっ、多! 」
折り畳まれてしまわれていた手紙を開くと、
パッと見5枚程度の書状。
その1枚1枚にぎっしりと文字が書き込まれている。
未だ差出人が不明な手紙に少し身構えながらも、
私は1枚目と思われる手紙を恐る恐る読み始めた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。