一体何をしていたかと言うと………?
(戦闘だけ会話以外の文多めです、注意)
ぷつっ
足音をあまり立てずにそろそろと、当たりを警戒しながら歩く。
モニター室
.
ザザッ
ビュンッと足が頭上を通り過ぎる。
構えから見て咄嗟に頭を下げたが、それでもギリギリだ。
ブンッ ビュンッ
なんども腰あたりの高さの蹴りを与えるが、ギリギリのところで当たらない。
あなたが蹴りあげられた足を掴む
だがギルベルトの片手を掴んで組みつこうとした途端、好きを狙って反対の足で左頬を蹴りあげた。
見事宙で一回転し、そのまま着地。
上着の袖を破って刃引きされた槍を作りだす。
少しの布切れが大きなやりに変わるのだから、便利な個性だ。
タッと身を軽くしてかかってくるが、槍が邪魔で懐に入れない。
(小声の会話に《 》入れるの忘れてましたすみません)
インカムに気を取られた途端、あなたが槍でギルベルトの腹辺りを切る(というかほぼ殴る)
腹を摩っていると、シュッとあなたが槍を剣に変えた。
助走をつけ宙で一回転するギルベルト
そのまま距離を詰めて回し蹴りをする
左手で重心を支えながら、ギルベルトに対して軽く素早く、剣を入れる。
二撃までは避けたが、早いため三撃目は軽いが剣が当たったらしい。
当たった腕をまた擦りながら呟くが、今はそんなことはどうでもいい
構えの体制から少し傾いた隙を狙って、右脇にフックをかます。
軽く吹き飛び壁にぶつかったあなたは大声で小言を漏らす。
いつまでも子供っぽいが、状況としてはそんなこと言ってられない
すぐさま体制を整え、後ろへギルベルトの方向を向いたまま走り、また袖をちぎってクロスボウと矢を作りだす。
すぐさま引いて打つと、見事ギルベルトの左肩に刺さった
荒く引き抜いて矢に視線をやるが、毒薬の匂いや痕跡はなかった。
恐らくただの足止めだろう。
その先にはあなたの姿はなかった。
足音は聞こえてこない。靴音がよくなるというわけでもないので、多分そう遠くは無いのだが………
逃げられたことに変わりはなく、追うと言ってもここを出ればデパートの中心。螺旋階段の前。
見つけることは不可能だろう
.
クロスボウを軽い盾に変える。
ギルベルトの声がどれだけ大きかろうと、彼の耳に届くことは無かった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。