第7話

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2021/01/23 07:47
Side You
石倉「何だよー。そんなことなら、家で寝ときゃよかった」
石倉はそう愚痴る
甲斐「アホらし。帰るぞ」
僕の前に座っていた甲斐隼人が石倉等に声を掛け、皆が騒いでいた後ろの扉から出ようとするが開かず甲斐隼人は戸惑った
柊「扉は開かないよ。特殊な鍵をかけたから」
用意したのは僕なんだけどね???
この言葉で短気単純な甲斐はキレ「さっきがワケ分かんねえことばっかいいやがって…」と一颯に向かいながらそう言う。小さな声で「ちょっと……」と小さい声で言っていたためか頭に来ている甲斐には聞こえていない。
甲斐「さっさとドアを開けろッ!」
立場の分かってい甲斐は一颯の胸倉を掴んで教卓に押し付けるが次の瞬間甲斐の手首を捻り上げ逆に教卓に押し付ける。
簡単に言えば形勢逆転。そのまま一颯は甲斐はブレザーのポケットに手を突っ込み「こんな物騒なモン持ってきぢダメだろ。没収だ」とナイフを取り出す。
「テメエ……。」と甲斐は一颯を睨み付けるが一颯には効かない
『あ〜あ…ご愁傷サマ
何時も甲斐隼人と居る通称甲斐軍団の石川、中尾蓮、須永が一斉に一颯に襲いかかるが一颯に勝てる訳もなく三人に一撃づつ蹴りを食らわせその一発で三人は左右に吹っ飛んだ
他生徒は唖然とし石倉は蹴られた胸を抑え水越は倒された彼氏の中尾の元に駆け寄った。
宇佐美「ブッキーって雑魚キャラじゃなかったんだ…」
宇佐美はそう零した
その声に反応した一颯はこちらを見たと同時に声を発する
柊「こう見えても昔はアクション俳優を目指してたんだ」
そう言う一颯に腕を払い除けて「…調子に乗ってんじゃねえよ」と言って反撃に出るが勝てるわけ無いでしょ
馬鹿なの?
一瞬にして床に投げ飛ばされた甲斐に一颯は馬乗りになり没収したナイフを取り出して「調子に乗ってるのは、お前の方だろ」と甲斐に振り下ろした
馬乗り………馬乗り…うん
甲斐の顔スレスレの床に刺さるナイフ。教室は途端に騒がしくなりナイフを見る甲斐はと目は大きく見開かれていたと同時に一颯は一度こちらに目を向けアイコンタクトをした
柊「どうやら状況を飲み込めていないようだな」
と時計のようなものを見せ
柊「なら、これでどうだ?」
そう発しボタンを押した
___刹那

ドォォォォォォォォオン!!!

とクラス中に大きな音が鳴り響き激しい揺れが教室を襲った
誰も立っていられないこの教室に女子生徒の悲鳴が上がり皆、腰をかがめたり机にしがみついたりと辺りを見回しながら身を守っていた
その中僕と一颯だけは何も無かったのようにそのままの体制でいた
怪しまれるかと思ったけど不安が渦巻いてるためバレることはない。
その間に一颯は僕に微笑んでみせた
『ッ…!』
先程のモヤモヤは何処かへ行った

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