この表と裏、そろった刃紋。
間違いない。村麻紗（むらましゃ）だ

室町幕府の刀匠。千子村麻紗によって打たれた名刀だ。

その斬れ味もさる事ながら、人の魂を食らう妖刀としても知られている。

いや…あの

…。母親に村麻紗で斬られたひきこもりの息子の怨念が宿っているらしい。

伝説では不登校のくせに修学旅行だけ行きたいと言い出したらしい。
さすがに母親もキレて…その時使われたのが村麻紗なんだ。

村麻紗を1度腰に帯びたものは引きこもりの息子の怨念に取り憑かれ…

即ち ヘタレたオタクになる。

だが、贋作も多い刀だたとえ本物だとしてもコイツがその伝説の代物だという可能性はさらに低いだろう。

だが、こいつが正真正銘本物の妖刀村麻紗なら、最早その男の本来の魂は残ってないかもしれない。

もう本来のそいつは戻ってくることは無いかもしれない…。

副長ｵ!!やっと見つけました。

大変なんです副長ｵ!!スグに…すぐに隊に戻ってください!!

桜野副隊長。それが…山崎さんが…山崎さんが…

何者かに殺害されました。

屯所の外れで血まみれで倒れているところを発見されたんですが、もうそのときには…下手人はまだ見つかっておりません。

とにかく！一度屯所に戻ってください。桜野副隊長も!!

そんなこと言っている場合じゃないでしょ!!

さっ早く

二人とも山崎のところへ。

しまった!!逃げられた!!

追ええ！

土方は見つかったか？

アル？どんな手を使っても殺せ。近藤を消したとしても土方がいたのでは意味が無い。

混同暗殺を前に不安要素は全て除く、近藤 土方両者が消えれば真選組は残らず全て伊東派になるはず。桜野とかいう小娘は簡単に始末できよう。

伊東派以外（われらいがい）の隊士に気づかれるなよ。あくまで攘夷浪士の犯行に見せかけるのだ。

この段階で伊藤さんの計画が露見すれば真選組が真っ二つに割れる。近藤の方は半ば成功した。

隊士募集の遠征につき既に列車の中。付き従う隊士は全て伊東派（われわれ）の仲間。やつはたった一人だ。

近藤の地獄行きは決まった。