第2話

あやしすぎるんですげどもーー
174
2020/06/27 05:09
文華
文華
恋文筆弁士ってどんな仕事何ですか?
文華
文華
> 挿入されたアイテム
笹田
笹田
私の教子の、ヤツメと言う男の子が始めた職業なのですが
笹田
笹田
それがね…
笹田
笹田
簡単に言うとね
恋文を代筆しているのよ
文華
文華
こ、このご時世に
恋文ですかーー
文華
文華
素敵です!
 文華は、古風な性格なので有る
笹田
笹田
うん、うん確かに
素敵な職業ね
ちなみに、笹田も古風な性格なので有る。
笹田
笹田
でもねそのやり方が…
文華
文華
何、何?
気になるんですけど
笹田
笹田
笑わないで、聞いて下さいね
 笹田は少し意味深な顔付きになり、語り始める。
笹田
笹田
筆にあやかしを憑依させ、文字や絵を描くのよでもね、あやかしの姿を見た人など無いらしくて…

 怪しげでしょーー
 文華は机を ポンと叩き、笹田に顔おを近づける。
文華
文華
先生怪しいよ

怪しすぎるよ
さ、詐欺師じゃ無いですか…
笹田
笹田
ふふふ、でしょう
笹田
笹田
文華ちゃん、それでもこのノートに書いた文字紐解きたい?
文華は、真剣な顔を見せ、強い口調で語り始めた。
文華
文華
先生この文字には、何か不思議な魅力が有るのぜひ皆んなに、この魅力を伝えたい、その為にはどうしても…
文華
文華
読み解く必要が、有ります

お願いします
 その答えを聞くと、笹田は、スーと立ち上がり、締め切ったカーテンを開け、窓越しに、中庭を見ながら、何故か自分の生い立ちを、話し始める。

 笹田は、幼少の頃、有る難病と闘っていた時期が有るのだか、生命の危機を、何とか乗り越え、今は不自由無く生活を送っている。
 しかしながら、命と引き換えに、彼女は有る物を失っていた。
 
 「私ね、子供を産めないの」「両親から、そう告げられたのショクだったな」「それを知ったのが、二十歳の誕生日の翌晩の事だったわ」
「今でもあの日の事は、忘れられない」

 この時、笹田の衝撃的な、カミングアウトに、文華は驚き言葉を失う

 しかし笹田は、構わず話しを続ける。
 
 「昔はね、こう見えて、私結構モテたのよ」「男の子にチヤホヤされていた事が、少し嬉しかった」

 「あの日迄はね」

 この日を境に、笹田の心は、いつも闇の中に、ズッポリと沈み、苦しんでいた。
 それは数年経っても変わらず、遂に彼女は恋をする事すら出来ず、その心は、更に闇の中に、ズッポリと沈んでいた。

 しかしそんな、闇を心に抱える笹田に、転機が訪れる。

 「私ね実は、四年前ヤツメ君担任だったの、でね家庭訪問に行った時」「彼言ったの」

 「俺、進学はしないよ先生、恋文筆弁士になる」
 「時々居るのよ、訳の分からない事を言って、私達教師を困られる生徒がね」

 「でもねヤツメ君は、そんな彼等とは違っていたの」「その瞳は、真っ直ぐで、一点の嘘偽りなど、感じ取れないほど」

 
 
 
笹田
笹田
とても優しい顔をしていたわ

プリ小説オーディオドラマ