クリスマスイヴの夜。
今日は大変な1日だったな〜。
窓の外を見ると、雪がチラチラと降り始めた。
さぁて。そろそろ片付けを…
目線の先には、窓に顔を近づけて白い息を吐きながら中を覗く子供。
窓に近い位置にあえて置いてあるうちの看板菓子。
俺はそれを少しとり、お盆に乗せる。
そして店の外に出て子供たちに近づいた。
そばに座ると、ケーキを差し出した。
恐る恐ると言った感じでケーキを手に取る子供。
ケーキをほおばると、ぱっと明るい顔になり、むしゃむしゃと一気に平らげてしまった。
ちょっといたずらっぽく笑って言う。
男の子が差し出したものを受け取る。
4つに折りたたまれた紙…手紙かな?
男の子が俺を見て言う。
俺は店に戻ると、𝐂𝐋𝐎𝐒𝐄の札を出して机に座った。
折りたたまれた手紙を見て、俺は昔を思い出していた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。