少し休憩するため1階に降りて、ジュースを飲みながらソファーで携帯の電源を開いた。
インスタとか色々見てたら階段を降りる音が聞こえてきた。
あれ?もう帰るのかな?
リビングにお兄ちゃんと翔太先輩がやって来た。
蓮「あなたー翔太先輩帰るから送ってくるわ」
もう帰っちゃうんだ。寂しいなぁ。
あなた「分かった。気をつけてね。」
すると翔太先輩が私の所に来て頭をポンと撫でた。
翔太「あなたちゃんの受験が終わるまで邪魔しないから、終わったらご褒美に好きなとこ連れてってあげる。どこがいい?」
あなた「えっえと、その、考えてからでいいですか?」
顔が真っ赤になりながらも、翔太先輩にそう伝えると、翔太先輩の顔も少し赤くなった。
翔太「うっうん、いいよ。あと、今週の土曜にバスケの試合あるんだけど、受験の息抜きに良かったら来ない?」
あなた「えっ、行っていいんですか!?」
翔太「勿論!」
先輩からのお誘いが嬉しくて口角が上がりそうになったけど、必死に我慢した。
あなた「いっ行きます!絶対!」
翔太「ありがとう笑じゃあ場所とか詳しいことは後で伝えるからさ、LINE登録してもいい?」
あなた「あっはい!」
緊張で指が震えてしまう。
翔太「じゃあQRコード見せるからそれで登録して」
あなた「はい。」
追加ボタンを押し、携帯をポッケに閉まった。
翔太「じゃあ帰るね。」
あなた「はっはい。お気をつけて…」
翔太「ありがとう。じゃあバイバイ」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。