前の話
一覧へ
次の話

第33話

林間学校③
484
2020/07/26 15:03


バスから降りると、自然の空気が澄んでいてとても気持ちよかった。


亮平「おーい、みんな集まれー!」


阿部ちゃん先生の声が聞こえたので、私たちは阿部ちゃん先生の方へ向かった。


亮平「じゃあ今からグループごとに山登りをしていきます。誰か一人でも置いてかれることのないように、しっかりメンバーを確認しておくこと。いいなー。」


全員「はーい!」


亮平「じゃあガイドさんについてってー!具合悪くなったら声かけろよー。」


そうして私たちは山登りを始めた。


結構な獣道で体力に自信がない私はすぐにばててしまった。


息を切らして登ってると、ラウくんが声をかけてくれた。


ラウール「あなた大丈夫?」


あなた「全然大丈夫!」


とは言ったものの、正直めっちゃきつい。


歩き始めると、ラウくんがまた声をかけてきた。


ラウール「あなたキツそうだし荷物持ってて上げる。」


あなた「そんな……悪いよ。結構重たいし。」


ラウ「大丈夫!力あるから。ほら、貸して。」


笑顔でそう言ったラウくんに荷物を渡し、再び歩き始めた。


ラウくん優しいな。気遣いできるし力あるし。モテる理由が分かる。


そして後ろから鋭い視線を感じるけど、気のせいってことにしとこ……。


そしてなんだかんだで旅館に到着。
しおりに書かれていた部屋に向かった。


私の部屋は瀬田さん、私、そしてクラスでも割と話す田中さんと五十嵐さん。


仲いい子と一緒で良かったー。


4人で楽しそうに話してると夕食の時間になった。部屋に向かうと豪華なご馳走様が並んでいた。


あなた「うわぁーめっちゃ美味そう!」


田中「早く食べたーい!」


頂きますと言ってご飯を頬張ると、あまりの美味しさに笑顔が零れた。


あなた「ん!凄く美味しい!」


五十嵐「お刺身も美味しい。」


お腹いっぱいになって部屋に戻り、布団に寝転がりながら女子トークで盛り上がった。


田中「えっいがっち好きな人いんの!?」


五十嵐「うん。最近気になってて告白しようか迷ってる。」


あなた「えぇーいいね!頑張れー!」


あなた「そういやあなたは好きな人とかいるの?」


あなた「へっ!私!?」


急に話を振られ、びっくりして顔が赤くなる。


田中「私も気になる!教えてよーあなた!」


3人が私を見つめて恥ずかしいが、伝えることにした。


あなた「翔太……先輩。」


五十嵐「翔太先輩って、3年生だよね。学校でも翔太先輩狙ってる人多いらしいし。」


田中「いがっち詳しいね。」


五十嵐「私の情報網侮ったらだめよ。まぁあなたモテるし翔太先輩と上手くいくかもねぇ。」


えっ私が?モテる?まさかぁ〜


瀬田「無自覚かぁ〜。」


私以外の3人がはぁ〜っと溜息を吐いた。


えっ何?何事!?


この後も恋バナをしたりトランプをしたり3人で盛り上がった。




プリ小説オーディオドラマ