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第13話

目覚め。玲紗side.
まるで、割れた雲間から日が差して、
霧や靄がゆっくりと晴れていくように、
私は、すぅっと眠りから覚めた。


「………………ん」


一度薄くまばたきをしてから、
再度ゆっくり目蓋を持ち上げた途端。


「っ……………」


私の目を容赦なく射抜く、夕方の西日。


西側の出窓は遮光カーテンもレースカーテンも、
両端に括られていた。


「はぁ、、、」


さすがに眩しすぎる、、。


反射的に閉じた目蓋を両手で覆って、
眠る前は何をしてただろうかと、
寝起きの頭を使い出す。


「確か、、、」


遡りすぎるけど、、まずは朝。


「そうだ」


朝、目を覚ますと少し頭痛がして、
視界がぼんやりしていた。


足取りもどこか覚束なくて、
フラフラしながら食卓につくと、
留美さんに言われたんだ。


「玲紗ちゃん、顔色が悪いわ、、
熱あるんじゃない?」


って。


試しに熱を計ると、37度8分。


体温計を見た留美さんに学校は休んで、
体を治しなさいと言われた。


それから卵粥を作ってもらって、それを食べて、
ニュースを見つつ薬を飲んで。


するとすぐ眠気に襲われ、
そのままソファで寝てしまった、、はずだ。


「……そういえば、寝ちゃってから夢を見たよね」


私と父の、たった二人きりの家族の転換点。


「でも、なんでまたあの日の夢なんか……………」


そこまで言いかけて、ハッとした。


昨日だ。


昨日、留美さんと面会日のことを話した。


それは、
間接的に父のことを話したのと変わらなかった。


「あぁ…………だからか………」


だから私は…………私達父娘の転換点となる、
あの日の夢を見た。


飛び起きると、私は泣いていて。


何かが悲しかったのか、
何かが腹立たしかったんだろうと思うけれど。


そういえば昨日の夜も、
今日見たあの日の夢に続くような夢を見た。


「………………さて、回想回想」


涙を拭ったあと、ふと時計を見たらお昼時で、
その時留美さんはいなかった。


キョロキョロとリビングを見回せば、
テーブルの上に白いメモ。


その白いメモは置き手紙らしく、
留美さんは買い物に行ったらしいとわかった。


ボーッとしていたら、
やがて玄関が開く音がして。


買い物袋を片手に帰ってきた留美さんに、
計り終わった体温計を見せた。


それからお昼を食べて、薬を飲んで、
また眠くなったから、眠った。


「それで、、確か、変な夢を見たような………」


夢、、。


夢を見たんだけど、、な。


夢か、、、。


夢。


「あ」


そうだ。


「夢の中で、またさらに夢をを見てた…………」


その夢には、怖い顔の留美さんが出てきてた。


夢での留美さん、
芹先輩を嫌っているみたいだった。


「やだな……………」


私は留美さんも芹先輩も、どちらも好き。


だから、自分の好きな人が、
自分の好きな人を嫌ったり、
嫌悪したりするなんてしてほしくない。


見ていたくないし、すごい悲しくなるから。


「でも、、夢にしては撫でられた感触も、
留美さんの表情や口調も、すごくリアルだった」


なんとなく、気にかかるような。


思い出せないかな??


目を伏せたまま、唇から顎にかけて手をやり、
考えるけれど。


「…………………ん?」


もしかして。


「回想、、終わった、、?」


夢の中で夢を見ていて、
一度留美さんの夢を見てから、
またさらに眠ったわけだから。


午後、私は起きてないことになる。ふむ。


「回想終了、、。ぁ…………そういえば…………」


私は目を開け、ゆっくりと体を起こす。


それから、昼間のようにリビングを見回すけれど。


「…………………」


留美さんがいなかった。


また買い物だろうか?


昼間にも行ったのに、なぜ?


買い忘れでもあったのだろうか。