この子ってもしかして……あの海姫?
その子はさっきと同じ様な体制で私達の斜め上をウロウロしている。
光くんがさっきと同じ質問を繰り返す
その子の表情は変わらずただただ一点を見つめているだけの様に思える
光くんは雷霆杖を構えて私の前に出る
光くんは私の目を見て一旦雷霆杖を少し下に下げて聞いた
私達はびっくりした
こんな時になってでも願い事を聞いてくるんだもん。
光くんは歯を食いしばってそっぽを向いた。
光くんが驚きの声を上げた。
多分、私の口もあんぐりとしてるだろう
最後に小さく放った彼女の声は
酷く小さく…震えていたから
海姫と私達の間を割るようにして花子くんそっくりの男の子が現れた。
海姫は花子くんの双子の弟。司くんの声を聞いた途端更に震えるかのように一歩後ろへ下がった。
司くんは花子くんの入っている金魚鉢に触れた
口の三日月形にして海姫に聞く
またその声も酷く震えていた。
すると司くんは金魚鉢を手で持ち上げた。
私の体2つ分位の大きな金魚鉢を1人で軽々と持ち上げてしまったから思わず声が漏れた。
だけど驚いたのは私だけじゃなかったみたい。光くんも海姫も驚いた表情を司くんを見ている
そして━━━━━
バッッシャーーーン!!!
なんと司くんは
大きな水の入っている金魚鉢を逆さまにしたのだ。
……ん!?
この液体が水だと言う事は…!?
私は徐々に小さくなっていく自分の体を確かめてから眠りに落ちてしまったのだ。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。