第41話

36話
3,399
2021/12/18 06:35
真一郎
なぁあなたのニックネーム
やっぱり抗争見に行くのやめようぜ?
あなた
だから無理って言ってるじゃん
真一郎ここ最近ずーっとそれしか言ってないよ?
あの日の約束から数日。

真一郎はあれからずっとあなたに抗争に行くな

と、説得し続けている。

そして、気づけばもう決戦前日になっていた。
あなた
タケミチと約束もしてるしムリ!
真一郎
だから!
あなたのニックネームが巻き込まれたらどうすんだよ⁉︎
あなた
大丈夫だって!
ちゃんと被害にならない所にいるから!
真一郎
それでも何かあったら…‼︎
あなた
…ねぇ、何でそんなに否定すんの?
あなた
真一郎には関係ない事だよね?
真一郎
なっ…‼︎なんだよその言い方‼︎
あなた
だってホントの事じゃん!
そんなに行きたくないなら真一郎だけ留守番しとけば⁉︎
真一郎
それじゃああなたのニックネームが…!
真一郎はあなたの腕を掴み

そう言ったところで言葉に詰まった。

この話をあなたにするべきではない。

武道から未来の話を聞いた真一郎は

ずっとそう思っていた。
あなた
私が…なに……?
だからこそ、言葉に詰まる。
真一郎
あなたのニックネームが…
けど、どうしても行ってほしくない。
真一郎
いなくなっちまうかも、知らないだろ…
そのせいでこんな言葉しか掛けられない自分に

心底腹が立つ。
あなた
……フフッ
真一郎
な!笑うなよ!
あなた
だって、そんな理由で…!アハハッ‼︎
真一郎
そんな理由って…‼︎
俺にとってこれは真剣な話なんだぞ⁉︎
あなた
ごめんごめん
あなた
心配してくれてありがとね
…けど大丈夫
あなた
ガキの喧嘩で銃やドスが出てくるわけじゃないんだからさ!
真一郎
そういうことじゃ…‼︎
あなた
それにさ
真一郎
??
あなた
私になんかあっても
あなた
真一郎が絶対に守ってくれるでしょ?
あなたはニシシッと真一郎を笑いながら見る。

真一郎はその笑顔を見て

あなたの腕を掴んでいた手を無意識に緩めた。
あなた
じゃあまた明日の朝ここでね!
あなたは真一郎に掴まれていた手から抜け出す。

そしてタッタッタッと走って帰ってしまった。
真一郎
……
真一郎はあなたの腕を掴んでいた手を見つめる。

そして、その手を力一杯握り締めた。
真一郎
あぁ、ゼッテェ守る…‼︎
あなたが去って行った道を見ながら

真一郎は1人、そう呟いていた。















それを、黒い影が見ているなんて知らずに…。
??
…作戦変更だ
その影は踵を返し、渋谷の街の中に溶け込んだ。





そして、決戦当日。

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