なんだかとっても気まづい
岩本さんが皆が出勤してくる9時まで
ここに一緒に居てくれることになった
気をつかってくれたのだろうけどそこまでしなくても
良かったのに、と内心思っていた
岩 「 最近ずっと泊まってるんですか? 」
『 そうですね、帰ってないです(汗 』
岩 「 衣装さんって大変なんですね 」
『 人が少ないので、仕事も多くって… 』
岩 「 …あなたさんってジャニオタですか? 」
『 え? 』
岩 「 パッと見た感じオタクっぽくないので、 」
『 今までずっとファッションが好きだったので
そういうのに疎くって… 』
岩 「 そうなんですね、安心しました 」
岩 「 基本新人スタッフさんはジャニオタが多くって
俺たちも困ってるんです、」
岩 「 ファンっていうのはとっても嬉しいんですけど
一緒に仕事をする時大変で… 」
『 そうだったんですね、 』
岩 「 だからあなたさんが入ってきてくれて嬉しいです 」
『 そう言っていただけて私も嬉しいです 』
幸いなことに本当に私はジャニーズには全く興味がなく
この会社に入社した
服が好き ゛その気持ちだけだった
岩 「 あなたさんに聞きたいことがあるんですけど… 」
『 なんですか? 』
岩 「 …なんで顔をメガネやマスクで隠すんですか? 」
岩 「 あ、嫌だったら全然答えなくて大丈夫です、 」
『 やっぱり気になりますよね… 』
『 …この際なのでお話します 』
『 私中高生の頃いじめられてたんです、 』
『 男に媚び売ってるだとか顔は良くても性格がブスだとか、ありもしないこと沢山言われて…それから私はこの顔のせいでいじめられてるんだって気づいて隠すようになったんです、 』
岩 「 …あなたさんメガネとってください 」
『 …それは、 』
岩 「 俺はなんにも言わない 」
『 分かりました、』
『 (メガネをとる 』
岩 「 え、 」
『 …やっぱり変な顔ですよね、 』
岩 「 ううん、そんなことない 」
岩 「 すごく綺麗 /// 」
『 冗談はやめてください、 』
岩 「 もっと自分に自信もって 」
岩 「 あなたさんは誰よりも綺麗で魅力的ですよ 」
岩本さんが真っ直ぐ目を見て言ってくれた言葉
この言葉のおかげで私は魔法にかかっていく
𝙣𝙚𝙭𝙩__
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。