が…いいな…なんとなく。
すると彼は困ったようにニコッと笑い
と言った。
こう、口に出せと言われると、ほんの少しだけ、恥ずかしい。
胸が痛いくらいにドキドキしている。
無?無反応なの?
少し困った顔をする翔太くん。
最近のこともあり、私のことを心配してくれているのだろうか?
"ありがとう"
"こんな私に優しくしてくれてありがとう"
口に出せば早いけど、なかなか言えるものでは無い。
優しく微笑んだ彼に、微笑み投げかける。
そう言いながら下を向く彼は、何かを隠している。
そんな気がした。
この空気感、翔太くんの不安そうな顔。
何もかもがいつも通りでは無いことを語っている。
息を呑む。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。