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第19話

眠の中だ。
翔太
翔太
おい!そろそろ起きろ!
出勤ですよ〜!
@翔太side
まふゆはいつもこんなんだから朝、高校に来るのが遅かったんだなぁ。
思い出がふっと蘇る。
少ししか時が経ってないのに懐かしいと感じてしまうのは何故だろう…。
今でもすぐに思い出せる、教室の香り。
そして笑い声を出す、のっぺらぼうのクラスメイト。
やる気のない偽善者(教師)の口調。
なんでも思い出せる。
翔太
翔太
まふゆ〜?
そして彼女。なんて無防備なんだ。
触れたら壊れてしまうような、そんな尊さがある。
彼女は眠の中。
そして2人きり。
不覚にも心臓が跳ねる。
まふゆ
まふゆ
ん〜
寝返りをうつ彼女はもう、抱きしめたいくらいに愛おしかった。
そして彼女は顔を顰め、重たそうなその目をゆっくり開けた。
@まふゆside
朦朧とする意識の中で重たい瞼をゆっくりあげる。
翔太
翔太
まふ〜ゆ!
まふゆ
まふゆ
う〜ん…
彼がベットの横にたち、やれやれといった表情をしているのがうっすらと見える。
翔太
翔太
今日から出勤ですよ!
出勤…
出勤…!?
まふゆ
まふゆ
うわぁ!
私は意識を取り戻し、素早く毛布を跳ね除け起き上がろうとした瞬間…
額に何かが当たった。
でも硬い。
まふゆ
まふゆ
痛ったぁ〜
翔太
翔太
痛てて。
額がヒリヒリする。
翔太くんをみると彼も額に手を当てていた。
私が起き上がろうとした、あのスピードのまま、翔太くんと激突したのだ。
まふゆ
まふゆ
ごめん。
顔を上げると翔太くんとバッチリ目が合ってしまって、思わずそらす。
翔太
翔太
いや、いいよ。
彼は少し口元を抑え目をそらすと、私を手でエスコートしながら立ち上がらせてくれた。
不意にもドキンと高鳴りが聞こえた。