ゆっくり支度するなんていつぶりだろう。
私は、洗面台で髪をとかしながらそう思った。
時刻は10:00頃かな。
近くに準備したバッグを持って、彼と一緒に家を出た。
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生ぬるい風が身体にふわりと当たる。
意外と近くて驚いた。
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大通りを少し歩くと、チェーン店のファミレスが見えてきた。
少し緊張してきた。
翔太くんはいつもどんな人たちと働いているんだろう。
職場の人とは仲がいいのかな?
"カラン"
茶色のドアを開けると、可愛らしいベルが鳴った。
お客さんは、2、3人。
意外とこじんまりしたお店だった。
私はできるだけ静かに彼の後ろをついて行く。
彼が振り向きニコッと笑う。
そう答えると、彼はゆっくり頷いた。
そして、私達はスタッフオンリーの領域に足を進める。
彼はそう言いながら入ったものの、スタッフルームには誰もいない。
すると、
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。