待ち合わせに指定された場所で
しばらく待っていると、萩野が来た。
黒く艶やかな髪、透き通るような白い肌、
水色のワンピース…と、
美人オーラ全開の彼女。実際美人。
すれ違う人たちは皆彼女を見つめていた。
…僕も見とれてしまっていたが
なんとなく悔しいので言わないことにする。
「お待たせ!じゃあ行こう!!」
「どこに?」
「言ってなかったっけ?ライブだよ!」
…ライブ?
ライブとはこんな昼間からやっているものなのか。
初耳だ。
「わかった。」
「そうと決まれば行くよっ!」
彼女はとても楽しそうだった。
そしてしばらく歩いた後、目的地へたどり着いた。
着いたのは地下にある、狭いライブハウスだった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。