『ケホッ、なんだろこれ、』
『取り敢えず、開けてみるか』
『えっ、ヒト?』
『説明書が入ってる、読んでみよ』
[拙宅にお届けいたしましたこちらのロボットは
今後、政府が主導でつくられる病院で使われる予定の
医療ロボットの試験体です
データ集めにご協力ください
※起動のために、首の後ろのボタンを押してください]
『首の後ろ…これかな?』
「……どうも、こんにちは😃」
『喋った、、ケホッ』
「あなたさんは、喘息持ちでしたね、
取り敢えず、色々検査させて貰いますね😃」
『あの、どうしてここに?』
「あぁ、自己紹介してませんでしたね
医療ロボットのプロトタイプ、TJ1号の
ノエルです
あなたは僕たちの臨床試験の被験者に選ばれたんですよ」
『へぇ~、私は何をすれば?』
「なにもしなくて大丈夫です(^-^)
普段通り生活していただければ
はいっ、終わりましたよ」
『ノエルさんは、どうするんですか?』
「僕はここに住ませて貰いますけど、なにも必要ありませんよ」
『ンーッ、寝付けないなぁ、』
『テレビでもみるか』
『あはは、何それ!あり得ないでしょ』
こんな身体じゃなかったら
このテレビの中の子達みたいに
バカ騒ぎ出来たのかなぁ、
《何それ~、ちょっと貸してよ》
《貸せって言ってるじゃん》
無理か、
『ケホッケホッ、イヤ、』
『来ないでよ、』
「あなたさん?」
『ケホッケホッ、ハァーッハァーッ』
「あなたさーん、これあてられる?」
『、、、ありがとうございます』
「いいえ、これが僕の仕事なので(^-^)」
人の温もりを感じられたのって
いつぶりだろ
人と関わるのはまだちょっと怖いけど、
ノエルさんなら頼ってもいいかな?
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リクエストをいただいてから、四ヶ月…
季節が変わるほどお待たせして、
申し訳ありません
どうしても、死にかけたときのことを思い出して、指が動きませんでした
なので少々薄味のお話となってしまっております
ご希望に添えたかどうかはわかりませんが、リクエストありがとうございました!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。