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第1話

死神の少女
707
2019/07/21 04:46
私は、生きながら死んでいた。

ー全てを殺しなさい。
 そう在らなければ、私達に、居場所など、
 ないのだから。

いつの日かの、貴方の言葉。

姉さん。
私は、最初から。



ー居場所など、なかったのです。

血のあかいろに目を落として、独り言のように、あの頃から変わらぬ問いを投げかける。

「ー私は、何の為に生きているの…」

付き従う忠実な同志であり部下である彼女達にも聞こえぬ程の、小さく、まるで意味のない問い。


ねえ。

姉さん。

いつになったら、私は。




生きてもいいと、認められるの?







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