第10話

取り合い…?
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2019/08/19 18:24
*あなたside*








……………ついに来てしまった。









「「「「北海道だぁぁあ!!!!!!!」」」」












そうです。私、ついに初北海道です。

北上するにつれて体が冷たくなっていくのが分かる時の興奮は半端なかった。








そんな私の隣に居るのは莉犬………………










だけじゃなくて、まさかのすとぷりメンバー全員がいるのです。






ありえない。



何故推しと北海道に来てるんだろう。





…………いや、推しと一緒に居るのはいつもの事か()











まあ、なんでそうっているのかっていうとですね、約1週間ほど前の出来事です……………。





















な「いよいよ来週はZepp sapporoだねぇ……。」


る「ですね………。初北海道ですよ!!✨」


ジ「俺初めて行くからめっちゃ楽しみやわ」


こ「向こうで観光できる時間ってあるの?」


な「初日はあるみたいだよ。せっかくだし皆で名所とか回る?」


さ「えめっちゃいいやん。」


『充実してますね~笑』















なんでか分からないけどもうすとぷりハウスとして、いつも打ち合わせをするようになった私達の家でライブの話をしていた皆さん。





どうやら皆、初北海道らしい。





る「あなたちゃんは北海道行ったことあります?」



『いや、それが無いんですよね…。一度は行ってみたいんですけどね~』











夏よりも冬派の私にとって、北海道はめちゃくちゃ魅力的な土地だ。


行きたい。うん。







でも流石に私まで着いていくのは迷惑だろうし。

ここは我慢我慢、と。










『向こうに居るのは………札幌+仙台のライブ終わるまでですかね?』


な「そうなるね~」


『了解です。帰ってくる日は晩御飯作るので家寄ってってください笑』



る「え!?良いんですか!?」



こ「るぅとくんwwあなたちゃんの手料理大好きだもんねww」


『いいですよwwるぅとさんの好きな物作ってあげます』


る「えぇ………僕めっちゃ頑張りますね………」


さ「単純やな~www」


ジ「てか莉犬、そんな何日もあなたちゃんと会えんかったら寂しいんとちゃう?」


り「…………………。」










ん?莉犬どうした?()


そういえばさっきからずっと無言だったような。







うーん。でも、5日間くらい会えないのかあ。
それはそれで寂しいような。



でもいつでも連絡取れるしね。

私は別にそこまででも………。








り「寂しいよっ。寂しいに決まってんじゃん!!!!」


『うわびっくりした』


り「5日間も会えないんだよっ!?そんなの俺やだ!!!」











心做しか莉犬の目が潤んでる気がする。


うっ…………そんなの言われたら余計に行って欲しくないよ…………。







でもどうしようもない。

どうしたらいいか分からなくてなーくんさん(なーくんと呼んでと言われたけど遠慮して断った結果←)を見つめると、めっちゃくちゃ穏やかな目をしている。



あ…………ママもり……………。







な「やっぱりそう言うと思った。」



り「『…………え?』」



な「良いお知らせ。飛行機のチケット、あなたちゃんの分も取ってる。」


『ほんとですか……………?』


り「なーくんんんんんんんん!!!!!!!」








勢いよくなーくんさんに抱きつく莉犬。

大胆すぎてびっくりしたけどそれ所じゃない。





『えっえっ………私が行ってもいいんですか…?』


な「もちろん。ちゃんと許可取ってるから安心して。」


『迷惑じゃありませんか……?』


な「迷惑なんかじゃないよ。むしろあなたちゃんが来てくれた方がみんな嬉しいからさ。」





ね?と皆さんの方に問いかけるなーくんさん。




その場にいた私以外の全員が同じようにうんと頷く。






あぁ……………幸せだ………()









な「それに、前から莉犬くん、ずっとゴネてたからね笑 あなたと一緒に居たい!!!!俺あなた不足で絶対死ぬ!!!! って笑」




え、莉犬……そんな事言ってたの………?




莉犬の方を見るとにへっと笑う。










そんな事を皆さんの前で言われてたとは。


恥ずかしすぎる………()






涼しい部屋なはずなのに、顔がめっちゃくちゃ熱かった。



















そんなこんなで、私は今ここに居ます。










り「これから楽しみだねっ!!」







そう隣で笑う莉犬。





『そうだね』





私も素直に笑い返した。








でもこの後、思いもしない展開になっていくなんて、この時の私は知らない。

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