私はいつも通りかめむしくんの病室へ向かった
ガラッ
急にどうしたんだろう。
せっかく外出できるなら好きな子とどこか行けばいいのに。
でも元気になったみたいでよかった…
え、?
ここって…
ここは私とかめむしくんが初めてデートした場所
てっきり思い出したのかと思ったよ…
アナウンス : イルカショーが始まります!
バッシャーン
私はかめむしくんに頭を拭いてもらった。
ドキドキドキドキ
私、今すごく胸が高鳴ってる…
やっぱりかめむしくんが好きなのかな。
でも、、
かめむしくんにはめいって子がいるもん!
私なんか…私なんか…
あーあ
嘘ついちゃった…
でも本当のこと言えるわけない
嫉妬してたなんて言えないよ…
~かめむしくんの心の中~
りなちゃん…嘘ついてる…
何があったんだろう。
心配だなぁ、大丈夫かなぁ
俺、なにかしちゃったかな…
変わらないな…
優しいところ…
今までと全く変わらない。
私はかめむしくんのこの優しさが好きだった。
誰にでも優しいかめむしくんが好きだった。
この気持ちがかめむしくんに届くことは…
もう二度とないのかな…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。