私には生まれた時から他の人にはない特別な力があり、それは成長していくにつれ強くなり下手したら日本1つ滅ぼせるようなそんな力を持っていると‥。
あの時のことで私が覚えているのは、気付いた時には周りは血の海で私の手も血で真っ赤に染まっていた。
でもその前の記憶がなく、目の前に立つ斎藤伸一。
その男をただ見つめて立ち尽くしていた。
目の前のその異様な光景に不思議と落ち着き、冷静を保っていたのは未だに不思議だ。
私にほんとにそんな力があったのか‥。
ならこんなつまらない世の中、その力で消してしまってもよかったな。
すると斎藤は持っていた鞄から透明なガラスのケースを取り出し私に見せてきた。
そのガラスのケースには一輪の白い薔薇がはいっていた。
_みゆ…何があってもこれから誰かに何を言われても自 分を責めないで…これはあなたが悪いんじゃない…あなたの1番の理解者は私だし、私の1番の理解者もあなたよ…それは私がこの世から消えても変わることはない…あなたには沢山感謝しているわ…_
_さき…私もあなたの事大好きよ…
あなたが誰よりも1番大切…なのに私はその大切なあ
あなたをこの手で…ごめんなさい…
あなたは私のせいじゃないって言ってくれたけど全 て私のせい…ごめんなさい…ごめんなさい…_
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!