それから数日はみんなから心配の連絡も来てたが
お返事する気になれなくて携帯を触らずにいた。
照史くんとお話したあの日から
気づけば数週間経っていて。
まだ気持ちの整理はつかないまま
具合だけが悪くなる一方だった。
そんな日の夜に久々に訪ねてきたのが
しげ だった。
最近誰とも話してかったからか、
なかなか上手く言葉が声に出せない。
いきなり抱きしめられて、
私はシゲの腕の中。
声を出したくても
出し方が分からなくなった感覚。
もう話す気力すらなくなってしまったんだ。
言われるがままだったけど
シゲの優しさに甘えさせてもらうことに。
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重岡side...
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あれからもあなたは全く話さない。
感情すらもなくなってるような感じがする。
今日は照史と望と仕事なわけで
この事について打ち明けた。
なんて話してると楽屋のドアが勢いよく開いて
と急に土下座をして3人に謝る淳太。
と言って出ていった淳太。
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その頃の淳太
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走って走ってやっとシゲの家に着いた。
鍵を開けて中に入る。
中には誰もいなくて。
色んな部屋探したけどどこにもいなかった。
テーブルの上に手紙が置かれていた。
俺は またシゲに電話をした。
電話切る
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重岡side
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置き手紙の写真を3人で見て読んだ。
と3人も あなたを探しに行った。
続く
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。