テヒョンの声が玄関先からここまで聞こえてくる。
嫌だ……
”来ないで”
そう思っている時には私は
あなた『来ないで!!』
そう叫んでいた
するとピタリとテヒョンの声が止まって、”ガチャン”と戸が閉まる音がしてやっと私は解放された気分になった
あなた『はぁ…』
気づいたら大きな深いため息が出ていた
するとグクが走ってきて
ギュッ
グク「ヌナ…」
ただ一言そう言って私をずっと強く抱きしめるだけだった
そして、しばらくの間そのままでいた時
グクがやっと口を開いたかと思えば
グク「あなたヌナ…もう、僕にしませんか…?」
私の目を真っ直ぐに見るようにそう言った__
何故かこの時の私は
何かのとっかかりが残っていて、スグに「はい」とは言えなかった__
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。