第13話

‥帰り道‥
11,586
2020/04/05 23:49
そんなこんなで楽しくボーリングを終えて、外に出て沈みかけた太陽を背に帰路についた。
金田一 勇太郎
金田一 勇太郎
皆家どの辺なんだ?
影山 飛雄
影山 飛雄
俺学校の方なんだけどどうやって帰ればいいんだ?
あなた

え、来た道で帰ればいいんじゃない?

影山 飛雄
影山 飛雄
国見 英
国見 英
プククッ……
影山 飛雄
影山 飛雄
おい国見ぃ笑うなぁゴルァ!!
金田一 勇太郎
金田一 勇太郎
俺駅着いてすぐだからそこで解散だな
あなた

私学校の裏手回ったとこー

国見 英
国見 英
……俺も
影山 飛雄
影山 飛雄
じゃあ学校まで3人だな
ブフッ……悪いな金田一
金田一 勇太郎
金田一 勇太郎
っ、別に寂しくねぇし!!?
あなた

涙目やめてww

駅について金田一くんと別れ、影山くんと国見くんと3人で歩く。


なんていうか、金田一くんが居ないと会話が続かない……。
影山 飛雄
影山 飛雄
そういや、あなたは部活決めたのか?
場の空気とかあんまり気にしてないように尋ねた影山くんのお陰で、沈黙は破られた。
あなた

えっとー……ううん。まだ全然

国見 英
国見 英
運動できるの?今日見た感じどっちともとれるけど
あなた

うーん……教えて貰ったら大体できる!

影山 飛雄
影山 飛雄
じゃあ一緒にバレーやろう
あなた

あ、それは却下で

影山 飛雄
影山 飛雄
!?なんでだっ!
……まだお兄ちゃんの話とかしてないんだもんなぁ。

あなた

どうしてもダメ~
ほらほら、もうお家でしょ

いつの間にか学校辺りまで着いていて、促すと影山くんは渋々と帰っていった。
あなた

……

国見 英
国見 英
……
はい。


こうなると思ったよ。



なにか……会話を。
あなた

き、今日は楽しかったね~

国見 英
国見 英
……そう?
あなた

またみんなで遊ぼうよ!

国見 英
国見 英
えぇ……
もうちょっといい反応しろっての。
あなた

国見くんは……楽しくなかった?

国見 英
国見 英
別にそういう訳じゃ……
あなた

じゃあ決まりねっ
また遊ぼうよ!

そう言って笑うと、国見くんも微笑してくれて安心した。




それからしばらく経ったある日の放課後。


あなた

先生人使い荒いって……

雑用を任されて渋々終わらせた私は、やっと鞄を手に取った。
あなた

……あれ?


ふと隣の席に目をやると、明日提出のプリントが白紙で置いてある。



……困るよね?これ……。



仕方ない、持っていくかぁ。




体育館に向かって、扉にてをかけた。
国見 英
国見 英
あなた……?
あなた

あ、そこいたんだ

横の方で、流しに立っていた国見くんを発見。
国見 英
国見 英
何か用?
あなた

これ、忘れてたよ。
明日提出だし無いと困ると思って……

プリントをヒラヒラさせると、珍しく焦ったような顔をした。
国見 英
国見 英
悪い。ありがと。そこ置いといて
後ろにある棚の方にクイっと顎を向けたのでそこにプリントを置いてから近寄ると、ドリンクを作っている様子だった。
あなた

え……めっちゃあるじゃん。大変でしょ

国見 英
国見 英
今日は金田一が休みだから……
そう答えながら手を動かす。



でも1人じゃ大変だよね…………?
あなた

手伝う!

スッと横に立つと、驚いた顔をして言った。
国見 英
国見 英
いいよ別に。悪いし……
あなたこぼしそうじゃん
あなた

なにを~!?じゃあ見てなよ!
私これでも手先器用なんだから!

国見くんがしていたのを見ていたので同じように作業を進めた。


しばらくは私の手元を見ていたけど、国見くんも作業を再開する。
あなた

2人でやった方が楽でしょっ

国見 英
国見 英
…………まぁね
国見~そーいやお前今日1人だろ。
手伝うわ…………って、え?

プリ小説オーディオドラマ