第21話

- episode 20
291
2020/09/03 14:03
_______ あの花火大会から約1ヶ月
学園祭の準備で2学期がスタートした。

私たちのクラスはカフェをするらしい。

私はクラスの実行委員長に推薦され
碧くんと共に実行委員長をすることになった。

そのため、部活動に行くのもみんなより遅く
その分長く練習しているため帰るのが遅くなる。

その旨を京治くんに伝えると
「部活終わるまで待ってるよ」と言ってくれたのだが、学園祭の準備に加え
京治くんは試合が近づいていて
練習も追い込みでやっているみたい。

来週は4連休がありその前の日の放課後から
3校合同の合宿があるらしい。
何でも、宮城から1校東京に来るらしい。
木兎さんの弟子が来るって言ってたが
どんな人か気になる。

そんなことは置いといて。
私たちのクラスは4連休中も
学校に来れる人は来て準備を進める。
その間碧くんは合宿のため
私ひとりで仕切らなければならない。

部活もあるので大変だが
進めなければならないと思い、
橋本先輩に報告したところ

なんと、弓道部も大会が近いため
4連休は合宿を行うらしい。
ただ、学園祭の準備もあるため
1日おきに午前練と午後練の交代制で行う。
合宿所はバレー部も使うらしいので
京治くんに会えないことは無いし良かったけど
大変な4日間になりそうだ。
順調に準備が進み、1週間が経った。

私は明日から合宿だ。
京治くんは今日から合宿らしい。

明日から合宿なので
練習は早めに切り上げた。

(少しだけ体育館行こうかな)
と思って着替えていると
藍さんが
宮川 藍
宮川 藍
今から体育館行く?
と聞いてきたので頷くと、
「私も光ちゃんのプレーしてるところ見たいから行こうかなあ」と言って、藍さんも着替え始めた。

藍さんが着替え終え、
部室の鍵を閉めて体育館に向かうと
梟谷は試合をしていた。

バレーをしている京治くんは
キラキラしててとても華やかに見えた。
木兎さんもとてもカッコいい。
今日は平日ということもあり、
2階のギャラリーにはバレー部のファンの子たちが集まっていた。
宮川 藍
宮川 藍
私たちもギャラリー行く?
小鳥遊 茉希
小鳥遊 茉希
そうですね!
私たちがギャラリーに上がると
女子生徒
女子生徒
あ、あれって
木兎さんの彼女さんだ!!
女子生徒
女子生徒
かっわいい〜!
男子生徒
男子生徒
木兎さんの彼女の隣の子
可愛くね?
男子生徒
男子生徒
それな!!
声かけてみる?
という声が聞こえてきた。

なんだか恥ずかしい。
藍さんは慣れているみたいだけど。
宮川 藍
宮川 藍
あ、そっか〜
みんな赤葦くんと茉希ちゃん
付き合ってるの知らないのか
藍さんはその人たちに聞こえる声で言った。
小鳥遊 茉希
小鳥遊 茉希
え、ちょ!藍さん!!
宮川 藍
宮川 藍
いいじゃん!彼氏の応援に来る彼女!
茉希ちゃんかっわいい〜
茶化してるのだろうか。

私に声を掛けようとしていた
男子生徒たちは逃げるように去って行った。
女子生徒たちは私に見向きもせず
バレー部の応援をする。

(あの子達、確か…)
見覚えがあると思ったら
見学の時にいた
京治くんファンらしき子たちだった。

そうこうしているうちに試合は終わり
結果は梟谷が勝っていた。
そろそろ帰ろうとしていた時に
木兎さんが私たちを見つけて声をかけてきた。
京治くんは私に手を振ってくれた。

ちょっと恥ずかしかったけど
とても嬉しかった。

すると他校のキャプテンらしき人に
冷やかされていて
他校の人たちなのに仲が良くて羨ましいと思った
宮川 藍
宮川 藍
明日からの合宿楽しみだね!
合宿所同じだから
お忍びで会っちゃったりして!
小鳥遊 茉希
小鳥遊 茉希
会えたらいいんですけどね…
宮川 藍
宮川 藍
会えるよ!夜は自主練してるから
それ狙って行く?
小鳥遊 茉希
小鳥遊 茉希
練習の邪魔になりませんかね…
宮川 藍
宮川 藍
少しくらい大丈夫だよ!
そう言われて
明日の夜体育館に行くことになった。

明日が待ち遠しかった。

プリ小説オーディオドラマ