私は今日の昼食の担当なので
少し早めに練習を切り上げて
食堂の厨房に向かう。
弓道部の料理担当は3人。
1年生の女子は私を含めて5人で
交代しながら担当する。
今日の担当の子と一緒に準備をする。
今日は焼きサバ定食だ。
献立は私が考えて顧問の先生に提出している。
材料は買ってきてくれているので
実は私は朝早く学校にきて
厨房で下準備をしていた。
ご飯は朝炊飯器でセットしておいたのでもうすぐで炊けるようだ。
おかずも作り終わる時に、担当の子が部員を呼んできてくれた。
すると、バレー部も昼食の時間らしく
マネージャーさんがバタバタしていた。
菜奈も忙しそうに動いていた。
私たちは食べ始めることにした。
喜んでくれてよかった。
事前にアンケート調査もして
アレルギーがある人は
サバじゃなく他の魚に変えている。
みんな美味しそうに食べてくれてとても嬉しい。
急に耳元で声がしたと思ったら
京治くんだった。
私はびっくりして食器を落としそうになった。
彼はアハハと笑って木兎さんを連れてきた
藍さんと木兎さんはいつも通り話した。
京治くんは私に手を振って
バレー部の方へ戻っていった。
他のバレー部の人たちに冷やかされていた。
楽しそうで何よりだ。
弓道部は全員食べ終わり、
洗い物は男子が担当なので
午前練の人は自主練をしたり
学園祭の準備などをする。
わたしは体操服に着替えた。
まだ学園祭の準備をするまで
少しだけ時間があったため食堂に向かう。
すると誰かが曲がってきてぶつかってしまった
そう言った彼はわたしを見てハッとしていた
彼は笑顔でそう答えた。
そういや私、高校に入ってから
試合見にいったことないな。
(1年生…かあ…)
彼と話していると、時間が来たみたいで
彼はチームの人に呼ばれた。
時間があったら試合見に来て!と言われたので、明日の午前中にでも行こう。
私も食材の下準備をしてから
学園祭の準備に向かった。
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学園祭の準備も割と進み
時計を見ると18時になっていた。
夕飯のご飯担当は私たちじゃないので
少しだけ体育館を覗くことにした。
(まだ試合やってるかな〜)と
体育館に使っていると菜奈が急いで走っていた。
そう言われて私は急いで体育館に向かった。
碧くんの足首を見ると、とても腫れていた。
とりあえず氷で患部を冷やす。
練習試合は全て終わっていて
自主練中のゲームでブロックした人の
足の上に乗ってしまったらしい。
すぐに顧問の先生が来てちゃんと手当てしてもらったが、多分あれだとしばらくは安静にしといたほうがいい。
ありがとうと言った後の言葉は
とても小さく私には聞き取れなかったが
すごく悲しそうな顔で言葉を発していた。
碧くんはバレーが上手くて
1年生ながらも主力としてチームの中心にいた。
次の大会までにはギリギリ間に合うと思うが
無理はできないそうだ。
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時計を見るともう19時だ。
そろそろ食堂に行こうと思った時に電話がかかってきた。
藍さんからだった。
ご飯ができたとのことだ。
あとはバレー部の人に任せて私は食堂に向かった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!