第10話

憤怒の心臓
36
2020/02/25 22:00
死んだ?

死んだね?

皆、死んじゃったよ?

惨めだなぁ。

異端なレッテル貼られた惨めな異物だけ
のうのうと生き残っちゃってさぁ。

大事な“人間ヒト”を守れなくてさ
自分の嫌いな部分認めちゃって…。

受け入れたつもりかい?
受け止めた結果がこのザマだよ?


ねぇ、『“なんで何回も助けれないころすの?”』





_「嫉妬」に狂って、溺れていったんだよね?



_「傲慢」過ぎる願い事をさ、抱えて自分勝手で結局叶わなかったんだよね?



_「怠惰」で、無機質な感情のくせ想いは伝えれなかったんだよね?



_「色欲」のように、満たされるよう自分を認めて欲しく夢見たんだよね?



_「悪食」のように、全部何もかも食べたら楽だと思ったんだよね?



_「強欲」になって、何を得ましたか?何を失いましたか?




────なぁ。

_「**」しか感情がないくせに、笑いたいと願ってしまったんだよ…?



異端な異物俺自身ばかり。
わかってた、知ってた。

悪魔として生まれ、半分異形で異端であるという、異物を。

もう、終わってくれ。



どうか、どうか。

これ以上、俺を異物ではなく、
普通に俺と仲良くしくれた皆を


“殺さないで”





『矛盾』だよなぁ?





どこかで本当は



_「『イタダキマス』」



皆のその



_「『オイシイ?』」



絶望のような



_「『クルシイ?』」



その顔が



_「『タスケテ?』」



俺にとっては



_「『ゴチソウサマ』」



笑えるような、抑えきれない



_「『ソシテサヨウナラ』」



何かに、変わっていた。


自分の胸に手を当てて、実感する。

心臓はゆっくりトクン、トクンと動いている。

だけど、それはどこか偽りで。

“本物”じゃないように。


死んだ皆とは、もう会えない。

生きていれば、いいことがある?


詭弁だね。

俺にとっては、生きることがとても苦痛だ。

だって、

『死ねない』からだ。



死ぬのが怖い?
とんでもない。



死ぬのは怖くない、ただ。
死ねない身体なんだよ。俺は。

契約やくそくしたから。
だから、罪であり罰なのだと思ってる。


だって皆死んでいく中で、俺だけ。
のうのうと生きていれてる。
悲しくない?皆から置き去りに去られる感覚。

けどまぁ、別に今となってはどうでも良いんだけどね。


過去はどう足掻いても過去なのだから。
後悔したって、悔やんだって返ってくる訳じゃないから。


だから、俺は今を。

今度こそ、『仲間ともだち』を“守りたい”

なのに?なのに、なのにさぁ?なんでぇ?なんでさぁ?


なんで、なんで、なんで、なんでなんで
なんで、なんでなんでなんで、なんでなんで?
なんでなんだ?ねぇ?ねぇ、どうして?なんで?なんで、ねぇ?ねぇ?なん、で?


お願い、置いてかないでよもう。
俺ばっかり置いて、消えないでよ…。







血だらけになった“天使ともどち”を抱え、とある感情が俺の外側へ溢れ出てくる。

本来、最も俺が俺である
あるべき姿の感情。


『憤怒』が脳内に染み込んでくる。


『後悔』『絶望』『憎悪』が、来る。


今の俺の本能が激しく脳内で警報を鳴らしている。
“昔の俺はダメだと”
“あの頃の俺は、ダメだと”

??
??
『憤怒』以外無機質で感情がなかったお前が感情を持つとはね。
いやぁ、驚いた驚いた。

そして、俺は『憤怒』に感情と意識を奪われた。
もう、過去とか、俺とか、称号なまえとか、希望とか
もうどうでもいい。どうだっていい。
もう、終わっちまえ。

ただ、ひたすらに
目の前の“破壊神クソ野郎”だけは。







_殺す。






瞬間、周り一帯に鮮血が舞い散った。



もう、暴走した『憤怒』を誰も止めることは出来なのだろう、神を除いて。







********************




あとがきという名の蛇足


(_ _*))

どうも、なんせーです。


お察しのキャラ……?ですね。

ただしかし、ここでこの話を入れる予定なんて全くなかったんでごわす。

某悪魔氏の過去は『グリフォン』の方で書こうと思ってたんですけどねぇ〜
(謎ω謎)

ただ書いちゃったのは仕方ないんだァァ!
()
グリフォンの方は多分心情が違うと思うだよね。←


話変わるんですけど、、
イグニスさんが最推しになりました。
すまんなシノ君アディオス…。



ともあれ、長かったですね休んでた期間が……半年も……。
頑張ります……。
( ゚இωஇ゚)゚。


(2020/02/22 執筆)
(2020/02/26 07︰00 予約投稿)

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