『ある日、ある場所にて』
カツリ、カツリと
地面から響く靴の音。
辺りは真っ暗な空間で包まれていた。
やがて、光が漏れ出す
目の前に扉、その扉をゆっくりと
開ける…。
ギィ~
古臭い扉のように開く音。
沈黙する部屋の中。
部屋の中で5、6人ほど椅子に座り俯いていた
いや、よく見ると『人間』とは思えない顔など、仮面をしているモノもいた。
部屋に入った男が真ん中の席へと移動する
そして席に座り、ゴホンっと咳払いをする。
低く重い声が響く。
───そう、彼らは“死神”と呼ばれる存在
ボソリ
そう、誰かが小さな声で呟いた。
────“魂を狩る”────
それは死神の仕事
先程部屋に入って来た男はどうやら
死神の上司らしい
死神の上司は咳払いをし話を進める。
静かに淡々と話を進める上司。
すると、赤いメガネの長髪の死神が手を挙げた。
その死神はいかにもメガネが似合う優等生のような姿
きっちり黒スーツに赤いネクタイ
二神と呼ばれる死神はイスから立ち上がり
テーブルに手を置いて
仮面を被りテーブルの上に足を組んでいる死神に対し指を差し吠える。
その態度に上司はため息混じりで
少し顔をひきつりながら
二神はシノのに対して怒りをあらわにし、上司に抗議する。
その様子にシノと呼ばれる死神は
二神の方へ向き、手を振った。
シノは不敵に笑っていた。
その態度に二神は怒りをピークにさせる
もはや爆発の勢い
まさに、火に油を注いだのだ。
二神が喋っているのを遮ってシノは腹を抱えて大笑いする。
二神はもはや怒りに任せ
(コイツ本当殴ろう)と思い拳を構える。
上司は大きな咳払い1つで
その場の空気を静止させた。
二神は冷や汗をかき、シノは目を丸めていた。
上司はギロりと2人を睨み凄く低い声で2人に言葉を向ける
二神はたじろぎ頭を下げる
だが、シノは二神と違いそっぽ向いて
頬を膨らませていた。
手を挙げたのはしわがれた老人…の死神
何やらポチポチと操作する
ポチポチと動かしていたのは
どうやらモニター用のリモコンのようで
モニターに人物の画像など添付された
そして主な輩…の写真
ふっくらで眼鏡をかけ
髪や髭などあまり手入れされていない見た目、年齢は30代ぐらいだろうか…
いかにもだらしない顔の男性が映し出された
皆真剣に写真や資料など見ている
が、約一名の笑い声が聞こえてきた。
写真を見て笑っているのだろう
だが、いつの間にか仮面が外れて
顔があらわになる。
その顔立ちは、少し幼いぐらい
少しツリ目に近い目で八重歯がよく似合う
少年のような死神だった。
シノの笑い声は収まる気配がまるでなく
周りの皆は何も無いように話を進める。
いつの間にか笑いを止め真顔でシノは言う。
隣に座っている二神は呆れ、私物の本で
シノの頭を叩く。
バシッといい音が響く。
軽蔑を表したいい一撃だった。
頭を叩かれシノは少し痛そうに見えるが
ヘラヘラ笑う。
無言で殴り続ける二神
もう、二神はシノに対して殺意しか無いようです。
何度も、本の角でぶん殴っている
見ている限りでヒェッとなるぐらい酷いものだった
老人の死神は呆れていた
が、誰も反対意見など出ていないので
少しニヤリと微笑んでいた
いつの間にか茶番を止めていたシノは
手を挙げ薄笑いを浮かべながら言う。
老人の死神は顔を歪ませた。
場の皆がシノの方へと視線を向かせる
ニヤリと嗤う。
続く
作者の声
はい、ここまでご閲覧ありがとうございます!(*´∀`*)
この小説は私が元々書いていたやつを
修正したものです。(未完)
まだ始まりのプロローグだけですが…
凄い字多いんですぅう(´;ω;`)
プロローグ少し長くて分けさせてもらいます。
なんと…!主人公まだ出てこない!
これは不味い!
プロローグ終わったらすぐ出しますからぁぁ
あああああああああああああああああああああああああああああ!!!
今後ともよろしくお願いします。
次回
『プロローグ②』
(最終更新日︰微修正(2019/04/27))
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。